7日、参議院予算委員会の質疑で民主党の郡司彰議員が質問。政府のBSE対策の誤りについて、鋭く追及した。
郡司議員はまず、BSEに対する農水省の基本認識について質問。「家畜伝染病予防法に基づいて対応しているが、人への感染を含めて、基本的に伝染病という認識なのか」と質した。武部農水相、坂口厚労相は「難しい」としながらもそうした認識であることを認めた。郡司議員は、国民の中にこうした理解が広がっていることが風評被害を大きくしている要因だと指摘し、考え方を早急に改めるべきことを求めた。
また、国内で発見された感染牛について、政府が基本的に第1次感染として扱っていることの問題を追及。とりわけ、感染牛の輸出の可能性も否定できない中で、アジアなど他国で輸出牛による感染が発生した場合、責任を取れる体制になっているのか、と質した。農水相は、「2次感染の可能性は小さい」などとしか答えられなかった。
さらに、飼料安全法の見直し案策定など法整備の追求が遅れていることを指摘。英国の迅速な法整備の例を挙げながら、「野党が提出したBSE緊急措置法案の方が中身が広いからみっともなくて出せないのではないか」と質した。農水相は、「法律を整備しないと対策ができないわけではない」などと居直り、3月末の第三者委員会報告を待って法案を検討するという悠長な考えを示した。郡司議員は、「それで対策に取り組んでいると言えるか。職責を果たしていると言えるか」と厳しく批判した。
郡司議員は質疑を総括して、「BSEへの判断、対処方法を誤っている」とし、農水相を交代して新たな体制で出直すべきだ、と小泉首相に要求した。
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