鳩山由紀夫幹事長は11日午後、沖縄県南城市で開かれたチョービンと語る会に出席し、瑞慶覧長敏(ずけらん・ちょうびん)沖縄県第4区総支部長とともに民主党の政策を説明するとともに、更なる支持を訴えた。
はじめに瑞慶覧総支部長は特に教育問題に触れ、世界に訴えていくには「自分の生まれたところに誇りを持ち、その文化をどれだけ知っているかが武器になる」と語り、地元沖縄の文化に根差した教育に取り組んでいきたいと語った。
次にマイクを握った鳩山幹事長は、「まさにあらゆる物価が高騰している中で、ガソリンを1カ月だけ下げさせてもらったが、すぐに元に戻された」と話し、増税はいいが減税は許さないという自公の財務省主導政治を批判した。
また後期高齢者制度については、「沖縄のみならず、全国的に不評である。介護、医療、年金など、人の命を預かるものは本来聖域でなくてはならない」と述べ、予算を削るべきものと削ってはいけないものがあることを指摘し、同制度のあり方を問題視し、「道路より命だ。これが民主党の考え方である」と命の重要性を強調した。
講演終了後には会場に詰めかけた参加者との質疑が行われた。「オーストラリアとの農産物自由化交渉の行方によっては沖縄の農業が大きな打撃を受ける」という指摘に鳩山幹事長は、「早急な自由化は無理である。政府にもそう言っている。対応策として生産コストと販売価格の差額を埋めるため戸別所得補償を行っていく」と答えた。
漁業補償についても質問が出され、「漁業者のために1000億円程度の燃料費補てん制度を政策として打ち出している。漁業も農業と同じように戸別所得補償制度を導入しようと考えている」と鳩山幹事長は答えた。
さらに、食料自給率向上への取り組み、沖縄県の間伐材の有効活用についての質問に対し、鳩山幹事長は「沖縄もそうだが本土の休耕田対策をトータルに見ていかなければならない。間伐材活用については、森林資源とみなして有効的に使っていきたい」との意向を表明した。
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