衆議院予算委員会で11日、鈴木宗男議員に対する証人喚問が行われ、民主党からは上田清司議員と原口一博議員が質問に立った。
まず、上田議員は「北方四島が返還されなくていいというような、国益を損ねる発言をしたのか」と質した。鈴木議員は「そのような話はしていない」と否定した。上田議員は外務省のメモをもとに、「北方領土は面子から主張している」「利益にならない」「要求を打ち切り、経済交流に切り替えるべき」と発言しているではないかと追及。鈴木議員は「前後の流れのなかの発言ではないか」と回答した。
続いて上田議員は「ロシアのスミルノフ参事官と会ったことはあるか。参事官の査証発行で外務省、警察庁に圧力、抗議をしたことは」と質したが、鈴木議員は「会ったことはある。査証は憶えていない」と答弁した。
さらに上田議員は、ムルアカ氏の肩書き、通商代表部代表の名刺使用について質したが、鈴木議員は「民間人という認識だった。名刺の使用については知らない」との答弁を繰り返した。上田議員は「機密漏洩罪に当たる。鈍感ではなかったか」と追及した。
上田議員はさらに、収支報告書に記載した以外の献金が島田建設などからあるのかどうかを質したが、鈴木議員は「政治資金規正法に従ってお世話になっている。細かいことは分からない」と回答。大西建設について質したところ、「お付き合いがあるかどうか分からない」と回答。また、三井物産、ダイハツなども「後援会に入っていない」とした。
上田議員に続いて質問に立った原口議員は「スミルノフさんの査証について、警察庁に抗議したのか」とまず確認した。鈴木議員は否定。また原口議員は、タンザニアの学校建設資金の送金について、鈴木議員の政治資金管理団体からの送金かどうかを改めて質した。鈴木議員は「その通り」と回答したが、日付を確認したところ、「12月1日に外務省の職員に渡したかどうか、日付は定かではない。前に渡しているのではという記憶もある」とあいまいな答弁に終始した。また、金したお金の元とされる事務所の保証金を「1350万円が戻ったされるが、どこの事務所か」と質した。鈴木議員は「十全ビル」と答えた。
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