菅直人代表代行は6日午後、北海道のJR北広島駅前で小林ちよみ・北海道第5区総支部長と街頭演説を行い、2代にわたって首相が無責任に政権を投げ出した自公政権から民主党政権への変換のときだと訴えた。
マイクを握った小林総支部長は総裁選挙にうつつを抜かしている自民党について、国民無視のその姿勢を批判するとともに、「多くのみなさんがだれが総理大臣になってもいっしょだと思っていると思う。しかし、これには自公政権である限りという制限つきだ」と語り、民主党が政権をとれば、必ずや政治を代えることができると力説した。
そのうえで民主党が政権をとれば、「今の官僚政治をやめさせ、本当の意味での国民のみなさまのための政治を実現することができる」と小林総支部長が語ると、聴衆からは声援と大きな拍手が沸いた。
また、この間、問題視し、訴えていることとして、日本全体に生きる気力を失っている人が増えていることへの憂慮を示した小林総支部長は、高齢者を差別し、安心・安全の医療を高齢者から取り上げる事態を招いた後期高齢者医療制度や安定した仕事に就けないままに契約社員として低賃金で不安定な生活を送らざるを得ない若者たちの実態を指摘した。
小林総支部長は、これらについて小泉政治以降の自公政権がもたらした結果であると重ねて指摘したうえで、民主党への政権交代を果たすことでこうした状況を方向転換していくことができると力説した。
続いて菅代表代行は、安倍首相、福田首相と2代続いた政権放り出しを問題視し、同時に市場主義に偏りすぎた小泉政治以降の自公政治が作り出した流れが格差社会を増長させることにつながったとの認識を示した。
また、政治に求められる姿として、「みなさんが払われた税金の使い道を明確にすることではないか。年金保険料もそうだ」と訴えると、聴衆からは賛同の拍手が沸き起こった。
そのうえで、税金も年金も「国民の皆さんのために使う」という本来のあるべき政治のあり方に戻していくことが民主党が実現しようとする政治の流れだと語った。
菅代表代行は政治のムダ遣いに関連して、居酒屋タクシーとして取り沙汰された関東地方整備局のムダ遣い問題にも言及し、ある幹部は年間490万円ものタクシーチケットを使っていたように、ムダ遣いが蔓延していた状況を指摘。また、特別会計など、官僚・政府が一体となってひた隠している埋蔵金は50兆円にものぼることを説明。
「すべてを明らかにするところから始めなければならない」と訴えた菅代表代行は、自公政権下では、そうしたムダ遣いを官僚と自民党政治家がいっしょになって隠してきた歴史があると指摘。「こうした政治の体質を民主党政権に代えることで改めていく。その実演を小林さんと取り組んでいく」と熱弁をふるうと、「がんばれ」「期待してるぞ」といった声が飛び交った。
街頭演説会には荒井聰・北海道3区総支部長もかけつけ、3人一丸となって自公政権下で続いてきた官僚政治を「国民の生活が第一」の政治へと大転換していく考えを表明した。
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