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2008/09/11
三笠フーズ等による事故米の横流し事件について(声明)
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民主党『次の内閣』ネクスト農林水産大臣
筒井 信隆

 米加工販売業者「三笠フーズ」が、残留基準値を超えるメタミドホスやアフラトキシンが検出された中国産米等の事故米を食用として不正に転売していた事件が、明らかになった。
 
 本事件は、三笠フーズが安価に購入した事故米を正規の加工食品用の外国産米に混入して販売し暴利を得ただけでなく、それが焼酎や菓子の原材料として用いられ、消費者の手に渡ったおそれがある点で許しがたい問題である。
 
 三笠フーズに事故米を販売した農林水産省は、平成19年1月に三笠フーズの不正を告発する情報が寄せられ、この情報に基づき三笠フーズを調査するとともに、加工ラインの立会い等、96回も検査を行ったものの、これまで不正転売を見破れなかった。
 
 このように長年の不正転売を許してきた原因は、三笠フーズによる悪質極まりない隠蔽工作があったとしても、農林水産省の調査が事前に通告した上で行われ、また、三笠フーズからの転売先の調査は行っていないなど、調査の形骸化とずさんな検査体制にあると断じざるを得ない。
 
 このような対応は、米をはじめとする食料が安全・安心に国民に供給されるよう行政運営すべきであるにもかかわらず、職務に対する責任感と緊張感に欠け、怠慢のそしりは免れない。
 
 以上を踏まえ、農林水産省は、以下のことに取り組むべきである。

(1)三笠フーズに対する告発を直ちに行うこと。
(2)非食用米や事故米の買受業者に対する検査を、抜打ち方式に改め、転売先についても確認するなど厳格な検査を行うよう早急に見直すこと。
(3)三笠フーズの事故米不正転売の全容を早急に解明するとともに、三笠フーズ以外の業者が、事故米等を食用として不正転売していないかどうかを明らかにし、一刻も早く消費者の信頼を回復すること。
(4)食品のトレーサビリティ・システムを導入し、その義務化を通じてこのような事件の発生を防止するとともに、仮にこういった事態が起こった場合でも早急に解消できるようにすること。
(5)食品の製造や加工・流通に携わる企業において、消費者重視の経営が遂行されるよう、食品産業界全体におけるコンプライアンス体制の確立・徹底を推進すること。

以 上

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