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2002/03/12
【参院予算委】峰崎議員、北方四島返還への戦略を質す
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 民主党の峰崎直樹議員は12日、参議院予算委員会での外務省問題集中審議で、政府の北方領土についての認識、四島返還への戦略などを小泉首相や川口外相らに質した。

 峰崎議員はまず、日本に不法上陸した北方領土居住ロシア船員等への出入国管理法の適用状況、北方四島向け船舶内での酒・たばこへの課税関係、200カイリ専管経済水域設定における北方四島周辺の取扱い、北方四島からの輸入物資等についての食物検疫の実施状況などについて、それぞれ担当大臣らに確認。それらの答弁を受け、「政府は北方領土を『わが国固有の領土』『不法に占拠されている』と言っているが、今の答弁でも明らかなように、実際には外国領土として取り扱っている省もあるなど取扱いはバラバラだ」と指摘した。

 また、鈴木宗男議員の不正な関与が問題となっている支援事業について、北方領土を「不法占拠」しているロシア側の地区行政府に供与施設の管理を実態上任せているというのでは「さっぱりわからない」と述べ、「そもそも『固有の領土』とは国際法上の用語なのか」と外務省に質した。「今まで一度も外国に属したことのない領土という意味」との答弁に峰崎議員は、「今まで一度もと言っても、たかだか100年くらいの話。もともとはアイヌモシリの土地だったかもしれない。日本だけが『固有の領土』と主張して、現実には50年以上にわたってソ連やロシアの実効支配が続いている」「このようにタテマエと本音がバラバラであるというところに、北方領土問題についての政策の最大の問題がありはしないか」と提起した。

 小泉首相は、「法的問題と実態面、国際法上の問題、さらにどう解決していくかという取り組みの面もあるので、よく整理する必要がある」「四島の帰属を明確にした上で平和条約を締結するという基本線に沿って整理すべき」などと答弁。これに対して峰崎議員は、「昨年のイルクーツクでの日露首脳会談で、プーチン大統領は1956年の日ソ共同宣言を認めると述べているが、(平和条約締結後ソ連は歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すとの)日ソ共同宣言に沿っての平和条約締結では、歯舞・色丹の返還だけで終わってしまうのではないか。(4島の帰属を明確にするという)93年の東京宣言との間に矛盾があるのではないか」「政府として大きな戦略を持っているのか、よく見えない」などと政府の姿勢を批判した。

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