|
鳩山由紀夫幹事長は１４日午後、松崎哲久・埼玉県１０区総支部長とともに埼玉県鶴ヶ島市、若葉駅前にて街頭演説を開催、民主党への支援を訴えた。
鳩山幹事長ははじめに、昨年の参議院選挙において民主党が勝利したことで与野党逆転を果たしたと述べ、「ねじれ現象」と呼ばれているが本当にねじれているのは国民の皆さんの声と自民党政権による政策であると指摘。長期政権にあぐらをかき、政策を官僚に丸投げしていることで生まれたこのねじれを解消するには自公政権を倒すしかないと主張、「国民の皆さんの声を政策に反映させることができる『国民政権』をつくっていこう」と呼びかけた。
そのうえで、官僚任せの体質の象徴的例として（１）後期高齢者医療制度、（２）年金記録の改ざん問題――に言及。後期高齢者医療制度は、７５歳以上の医療費５０００億円をカットしようとする財務省（当時の大蔵省）の発想であるとして、官僚の思うがままに国民の命、健康が脅かされる制度を導入した自公政権を厳しく批判した。民主党は一日でも長く健康で、長生きできる社会をつくりたいと力説。予防医学をはじめ健康政策、社会保障政策を手厚くすることで、「命より道路」の現在の政策から「道路より命」の政策に変えていくと強く訴えた。
また、社会保険庁の職員主導で年金記録を意図的に改ざんしていた事態を問題視。社会保険庁が関与を認めたのは現在１件であるが、これは氷山の一角に過ぎないとの認識を述べ、このような事態を招いたのは政権与党の責任であると断じた。
鳩山幹事長は、このような危機的状況において「勇気をもって新しい政治を、今こそ世直しの政治を実現しようではないか」と呼びかけると、集まった聴衆から大きな拍手が沸き起こった。
続いてマイクを握った松崎総支部長は、官僚をコントロールできるのは民主党でしかないと明言。汚染米転用問題を取り上げ、「食の安全、国民の健康、命をなおざりにした話はない」と怒りをあらわにし、業者のみならず重い責任のある農林水産省から何の反省の弁もないことを併せて非難した。
そのうえで、民主党は今の生活、将来の安心を考える政策を実現すると表明。小沢一郎代表をはじめ、かつて自民党でも中枢を担った経験のある人材も揃っていることも官僚をコントロールしていく上での強みだとして、民主党政権で官僚主導から国民本位の政治へ、「国民の生活が第一」の政治を実現しようではないかと呼びかけた。
集まった多くの聴衆は、炎天下の中にもかかわらず熱心に聞き入り、「頑張って」「しっかり頼むぞ」と激励。鳩山幹事長は演説後、聴衆の輪の中に入って握手、写真撮影などに笑顔で応じ、暮らしの悩みを訴える生の声に耳を傾けた。
|
