鳩山由紀夫幹事長は18日夕、都議会議員の初鹿あきひろ・東京都第16区総支部長とともに東京都江戸川区平井駅前にて街頭演説を行い、自公政権を打破し、官僚主導から国民が主役の政治をつくろうと訴え、民主党への支援を求めた。
初鹿総支部長は、都議会議員になって7年、小泉政権の下で進められた改革で日本はいい方向に変わったのか考えてほしいと提起。バブル景気を超えたとも言われるここ数年の景気の実態について、中小企業のサラリーマンの給料も等しく上がったバブル景気とは明らかに違い、一部の大企業、マネーゲームの勝利者のみが利益を得る一方、多くの人が切り捨てられ、実感のないものだとして、「このような社会を誰が望んでいたか」と訴えかけた。
さらに、都議会議員として医療・福祉といった社会保障政策に携わってきたなかで医療の格差を痛感、「今の政治・行政は人の命を守る役割を果たしていない」と指摘。産科がない病院が多くなっていること、後期高齢者医療制度の導入により「人生の始まりも終焉も危機に瀕している」と述べ、強い憤りを表明した。
初鹿総支部長はまた、「今ここで方向を変えないと富める人はいい人生を送れるがそれ以外の人は切り捨てられることになってしまう」と危機感を明示。政権奪取により誰もが生まれてよかったと思える国をつくりたいと決意を述べた。
続いて鳩山幹事長はまず、初鹿総支部長がオリンピックに招致するお金を厳しい生活をしている人に充てたいとして東京オリンピックに反対の意思を表明していることを例に挙げ、言いにくいことを言える政治家として貴重な存在であると評価。「国民の生活が第一」の民主党の政策実現に欠かせない人物だと紹介した。
そのうえで、次期衆院選挙が近づいているとの共通認識の下、新聞報道では具体的日程まで明記されていることについて、総理大臣が決まってもいない中で総理大臣が決めるべき総選挙の日程だけが決まったかのようだと自民党の総裁選挙を皮肉ると、聴衆からもすかさず「茶番だ茶番だ」の声が上がった。
これに関連して、リーマン・ブラザーズの経営破たんに言及し、市場への影響、問題を指摘。「世界的金融不安が広がる中で政治空白は許されない」として、政治課題が積もる中での自民党のお祭りに騒ぎを断じた。「民主党は野党だからといってなんでも反対するつもりはない」と明言、補正予算の審議にも積極的に応じる構えを主張した。
さらに、官僚主導の政治による弊害として、汚染米の不正転売問題、年金記録の改ざん問題などにも触れ、政権与党は国民のための政治を行っていないと批判。「皆さんの勇気がこの国をつくりこの国を変える」と訴え、国民の暮らしを立て直すため、革命的な改革のため民主党に力を貸してほしいと力説。「国民の暮らしがこれ以上悪くならないため大きな仕事があると思っている」と述べ、政権奪取を果たし官僚任せの政治から国民主役の政治を実現しようと呼びかけた。
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