鳩山由紀夫幹事長は12日夕、郡山市、本宮市、二本松市と福島県内を精力的にまわって、福島県第2区総支部長の太田かずみ衆議院議員とともに、「政権交代こそが一番有効な景気対策につながる」と訴えた。
太田議員は、「千葉の選挙区から祖父母と母のふるさとである福島に、嫁入りしてきました」と自らを紹介。「一政治家として何をしなければならないか、決断し、覚悟をもってこの地に来た」として政権交代へ向けた一石となるという役割を果たすため、福島2区の総支部長となったことを明らかにした。そのうえで、「何としても政権交代を果たすため」力を尽くしていくと表明した。
2年あまりの衆議院議員としての政治活動のなかでは、3分の2の議席を占める自民党による横暴が繰り返されたとも指摘。医療制度改革法案など、民主党の反対を封じ込めるように、さまざまな法案について強行採決が繰り返されたことを明かした。
「本当に国民の声が届いているのか。本当の民主主義は何なのかを考えたとき、政権交代という手段で、政治を国民のみなさんの手に取り戻さなくてはならないと強く思った」と力説。政権交代の重要性を訴え、民主党が断行する社会保障制度の整備によってこそ、安心・安全の意識が国民に広がり、消費を促し、景気対策にもつながっていくと強調した。
鳩山幹事長は、「反対のための野党」になるつもりは毛頭なく、政権与党が国民のみなさんのためになる政治を行っているのであればバックアップさえもやぶさかではないと表明。しかし、政府与党の現状はそれには値しないと鳩山幹事長は指摘し、つい数ヶ月前の夏まで、1966年から70年にかけて続いた好景気「いざなぎ景気」を超える景気傾向にあり、「まったく心配ない」との見方を政府が示していた点を上げ、「民主党が緊急経済対策を提示しても見向きさえしなかった結果、あっという間に大変な状況に陥っている」と、景気対策における政府の無作為ぶりを批判した。
また、先の参院選をうけて、参議院で野党が多数を占めるようになった結果、暫定税率廃止が実現したと語った幹事長は、しかし、自公勢力による衆議院3分の2の再議決によって、暫定税率は復活させられてしまったことに言及した。
「国民のみなさんは裏切られたという気持ちだったと思う」と述べた鳩山幹事長は、国民のために仕事をするのではなく、官僚主導政治の温存のために仕事をする自公政権にストップをかけなければならないと語った。
官僚政治がもたらした弊害として汚染米の問題があるとも指摘した幹事長は、とんでもない犯罪が農林水産省と一部の業者との馴れ合いのもとで行われ、政権与党が無関心であるなか、国民の安心と安全が脅かされていると断じた。
そのうえで鳩山幹事長は国民のみなさんを裏切るような政治を倒さなければならない、今の政治を改めるには政権交代しかないと語ると、聴衆からは賛同の拍手が沸いた。
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