菅直人代表代行は19日午後、神奈川県の平塚駅前において街頭演説を行い、勝又恒一郎・神奈川県第15区総支部長と共に、今の官僚べったりの政治から脱却するためには政権交代しかないと話し、民主党を応援してほしいと、およそ1000人の支持者や聴衆に向けて声を大にして訴えた。
勝又総支部長は演説の中で年金問題に触れ、「昨年の参議院選挙で民主党が勝たせていただき、国会でいろいろ調査が行われた結果、記録の改ざんが明るみに出てきた。年金の記録とは公文書である。それを役人が勝手に改ざんし、国民が受け取る額を減らしてしまったのだ」と指摘。「こんなことが許される国は世界中どこにも無い」と訴え、社会保険庁による消された年金問題と、自公政権の対応のひどさを厳しく批判した。
さらに勝又総支部長は、「私たち民主党に政権を任せてもらえたら、ムダ遣いを一掃する内閣を作る。任期の4年間を掛けて政府のムダ遣いを全部国民の皆さんに示す。そして、そのムダ遣いをカットして、医療、福祉、教育、子育て、年金にまわしていく。必ずこの約束を果たさせていただく」と、聞き入る聴衆に熱く語りかけた。
そして、勝又総支部長は、自民・公明の両党から、選挙が近づくにつれて民主党の主張に似た発言が目立ってきたことに言及。「後期高齢者医療制度も見直すとかしないとか言い出してきたが」と前置きし、本当に見直す意思があれば、政権党である以上、4年でやれたものであると指摘。そのうえで、「選挙直前に主張を変えるとのはおかしい」と、自公のまさに選挙目当てに他ならないやり方を批判し、こうした政治を変えるためにも民主党に政権を任せてもらいたいと訴えた。
次に菅直人代表代行が演説に立ち、この数年間、日本社会が明らかに衰退してきているとの見方を示した上で、「自由民主党という政党が政権を持っているのに汚染米の問題、年金の問題、税金のムダ遣いを止められないのは、内閣総理大臣が行政の長であるのに実際は役人が内閣をコントロールしているからだ」と述べ、官僚主義の政治が続く限り、日本の社会はいい方には向かないとして、官僚から政治を取り戻そうと訴えた。
さらに菅代表代行は、自民党の国会対策委員会が、民主党から資料要求があった際は事前に自民党側に相談するよう全省庁に求め、省庁側では内部文書でそれに従うよう指示が出ていた問題を取り上げ、自民党と官僚の癒着ぶりを明らかにした。そのうえで「役人の失敗を隠しているのは自民党である。役人の失敗を隠し、自分のところに税金を多くまわさせる陳情政治を展開している」と述べ、このまま行けば日本はさらに悪い方向に進むとの認識を示し、官僚政治からの脱却を訴えた。
そして菅代表代行は、「前回の衆議院選挙では首都圏の1都3県で民主党は5勝66敗だった。この66議席で自民党は何をしたかというと、後期高齢者医療制度の強行採決であり、税金のムダ遣いをそのままにし、年金が消えたままなのを放置しているのもこの66議席である。今度は66勝5敗にしてほしい」と、駅前を埋める多くの方々に、民主党をもっと応援してほしいと改めて訴えた。
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