大畠章宏議員(『次の内閣』ネクスト金融担当大臣(経済財政担当))は29日午前、財務金融委員会で質問に立った。
大畠議員は、金融機能強化法改正案について「早急に結論を出さなければならない」との見解を示した上、「野党の声にも耳を傾け、柔軟に対応することを強く求める」と主張。資本注入する金融機関の情報開示や経営責任の明確化が必要であり、中小企業への融資に回る保証や、非常時における金融庁の検査マニュアルの改訂が求められるとして、これら現時点で不明な点を十分議論する考えを示した。
大畠議員は、民主党の金融対策チームが取りまとめた金融危機対応案を示し、経営責任の明確化について中川財務・金融担当大臣の見解を質した。大臣は、一定の経営責任は当然必要になるが、風評的なもので逆効果になることは避けなければならないとした。また「必要なものについてはこの制度の許す範囲での情報開示は一般論として当然」と答弁した。
大畠議員はまた、中小零細企業への貸し渋りや債権回収の問題に言及。自殺に追い込まれた事例も現実にあることを注視し、金融庁、中小企業庁、法務省が連携を取り、悲惨な実態にならないよう更なる対応を強く要望した。その上で、元本凍結や金利のみ返済、返済期間の延長容認などの非常手段をとる考えがあるか質問した。
「こういう趣旨でやる、とマニュアル以前に職員に周知徹底させたい」と述べた中川大臣に対し、大畠議員は、大臣通達などの文書が発行されなければ現実のところでは血液が回らないと指摘。指揮権を発動して国民を救ってほしいと求め、中川大臣も大臣通達を出す方向で考えてみたいと答えた。
大畠議員は最後に金融行政の将来展望を質問。中川大臣は流動性の確保と信頼できるきめ細かい金融サービスの維持構築に取り組む考えを示し、西村日銀副総裁は様々なリスク要因に注意して機能的な金融政策を行い、金融市場の安定確保に貢献するとした。大畠議員は、内需拡大策と地域経済・国民生活の安定策について宮澤内閣副大臣に答弁を求めた上、さらに真剣な論議を委員会で行っていきたいとした。
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