鳩山由紀夫幹事長は8日午前、北海道釧路市で開かれた「民主党合同拡大会議」に北海道7区総支部長の仲野ひろ子衆院議員とともに出席。一刻も早く総選挙を行い、民主党政権を樹立しよう、そのためにも民主党へいっそうの支援をいただきたいと訴えた。
また、会議に先立って地元の酪農農家を訪問し、現場を視察するとともに、酪農が抱える問題点などについて意見交換を行った。
はじめに釧路市内で酪農を営む浅野重光さん宅を訪れた鳩山幹事長は、牧場内を視察した。その中で浅野さんより、飼料や原料の高騰に対し、乳価は下落する一方であるとの説明を受け、「酪農は好きだ。しかし、好きなだけで(酪農をはじめ)1次産業はやってられないところまで来ている。光を当ててほしい」という苦しい胸の内を打ち明けられた。
それに対し鳩山幹事長は、農業は重要な産業であるとして「農業者戸別所得補償制度をきちんと整備して、必ず実現させる」と答え、民主党としても農業政策は最重要課題であるとの認識で取り組んでいくと話した。
拡大会議では仲野議員より挨拶があり、「今、麻生総理は景気回復が第一だと言っているが、場当たり的なことではなく、この生活を苦しめているこの政権にピリオドを打って、『国民の生活が第一』という民主党に政権を取らせて頂き、本当に国民から良かったと思われる政治をしっかりと作っていく」と訴えた。
そして、仲野議員は、「アメリカ大統領選挙ではオバマ氏が勝利した。アメリカもチェンジ。日本もここ北海道7区からチェンジをしていきたい」と話し、民主党へのさらなる支援、支持を求めた。
次に講演に立った鳩山幹事長は、ここに来る前に酪農農家を訪れたことに触れ、「この国の礎である一次産業に、胸を張って頑張っていただける状況を取り戻していきたい」と述べ、農業のみならず、酪農、畜産、漁業、林業なども含めた1次産業全体を底上げするために、戸別所得補償制度を幅広く導入していくとの方針を示した。
鳩山幹事長は、解散・総選挙をめぐる動きについては、「麻生総理は冒頭で解散をしたかったみたいだが、解散よりも景気対策だと言い訳をつけて方針を変えた。それは自民党内の世論調査で悪い数字が出たからである」と述べた。さらに、定額減税から定額給付金の支給になったことについても触れ、「究極の選挙対策だ」と厳しく批判した。
そして、定額給付金の給付方法や、道路特定財源の扱いなどをめぐっての一連の閣僚の発言を取り上げて、「内閣がスタートしたばかりだというのに、閣内不統一の発言が相次いでおり、この内閣も長くないなと思っている」と分析。既に末期症状の麻生内閣に代わり、民主党が政権を担うべきだと述べ、民主党への支援、支持を求めた。
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