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2008/11/11
【参院外防委】浅尾議員、論文応募や部内誌寄稿で田母神参考人質す
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 11日午前の参議院外交防衛委員会で、浅尾慶一郎議員(『次の内閣』ネクスト防衛大臣)はアパグループの懸賞論文応募や1年前の部内誌への寄稿について、田母神参考人に質問した。

 浅尾議員ははじめに、アパグループの懸賞論文に235件の応募中、94件が自衛官であることを取り上げ、自衛隊の誰に紹介したかを質問した。田母神参考人は「航空幕僚監部の教育課長にこういうものがあると紹介した」と答え、「私が指示したなら1千を超える数が集まると思う」として組織的な応募の指示を否定した。

 浅尾議員はまた、アパグループ代表の元谷氏との関係について、同氏の出版記念行事に参考人が公用車で出席し、代休も取っていることを確認した。また、車代など便宜供与の有無を質し、田母神参考人は「資金提供などは一切受けていない」と言明した。

 浅尾議員は、昨年5月の部内誌『鵬友』への寄稿、本年5月の東大での講演にも言及。「内局としては、昨年5月では同じことを認識していたが、まったく注意しなかった。今年になって、世間が騒いだから注意するようになった、という認識か」と質し、田母神参考人は「騒がれたから話題になった」と答えた。

 浜田防衛大臣は「そこまで目が及んでいなかったことは事実だ」と昨年5月の寄稿時点でチェックできなかったと認めた。東大での講演について田母神参考人は「原稿のチェックは受けていないが、石破防衛大臣からは十分注意して発言してくださいと指導を受けた」として、直接の上司である大臣の指示に従って「柔らかい表現」にしたと語った。

 田母神参考人はこの後、「いわゆる村山談話なるもので批判されているが、村山談話の見解と私の論文とは別物だ。どの場面が侵略だとは言っていない。村山談話の見解と違ったものを書いたとは思っていない」などと、浅尾議員の質問に関係ない見解の表明を続け、北澤委員長に発言を制止された。

 浅尾議員は、田母神参考人の集団的自衛権や武器の使用に関する見解を質し、参考人は「今は(憲法を)改正すべきと思っている」「国を守ることについて、これほど意見が割れるようなものは直したほうがよい」と答えた。

 浅尾議員は「防衛省の中の基準が非常に曖昧」として、1年前の意見表明を問題とせず、今回の懸賞論文を問題とするようなダブルスタンダードを指摘。「ダブルスタンダードを改めないと、シビリアンコントロールは効かない」と述べ、浜田防衛相はしっかりとした基準を作り上げるとした。田母神参考人は「今回は多くの人の目に付いて、マスコミなどで騒がれたからだと思う」と語った。

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