山岡賢次国会対策委員長は21日午前、国会内で野党4党の国対委員長会談に出席、政府より提示された国会同意人事への対応について意見交換した。
山岡国対委員長は終了後に会見し、再就職等監視委員会の5名の委員については、そもそも制度を認めないことから不同意としたと述べた。公正取引委員に示された上杉氏については、弁護士資格がないのに弁護士として寄稿や本の執筆などを行っていることから経歴詐称や不当表示にあたるとして4党とも不同意の方針としていたところ、政府側からも今朝、取り下げの申し出があったと報告。
閣議決定後の同意人事の取り下げは、再度閣議を経なければならないと指摘したところ、本日の採決の対象としないでほしいと言われ、野党4党で了承した。山岡国対委員長はこうした人材を提示してくること自体を問題視すべきだとし、「身体検査が甘い」と政府を批判。野党に指摘されないと問題が出てこないことが麻生内閣の大きな問題だとした。
NHK経営委員候補4名への対応にも言及し、桑野氏については人物が立派であり、期待を込めて推移を見守りたいとした。また、高額の手当を出すため血税を費やし、国民の利益のために働いてもらうという目的による人事にもかかわらず、名前だけだったり、ただ誰かを充てたり、天下り先になったりという問題があると指摘。いたずらに反対するわけではなく、形がい化する同意人事制度の見直しを含め検討しているとした。
会談では、25日に政府与党から第2次補正予算案の提出に関する回答を受ける予定であることについても意見交換し、回答が来たら直ちに改めての対応を検討すると表明。山岡国対委員長は、選挙を行わず政治空白を作らないといってきた麻生内閣が出した景気対策の裏づけとなるものが第2次補正であるという見解を示し、それを提出しない麻生首相の姿勢は政局と保身しか考えていないと批判した。
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