鳩山由紀夫幹事長は22日夕、大分県中津市内から陸路移動して熊本県熊本市を訪れ、ふくしま健一郎・熊本県第2区総支部長が開いた「民主党時局演説会」で演説。完全に日が落ちて気温も下がるなか、野外会場に集まった約400人の聴衆を前に「皆さんお一人おひとりのために、この国の政治を変えていこう」と訴えた。
ふるさとの元気を取り戻すために力を尽くしていきたいと力説した、ふくしま総支部長に続いてマイクを握った鳩山幹事長は、「体も大きいが思いもデカイ。国民のみなさんのための政治を実現していきたいとの思いでいっぱいである」と、総支部長を紹介。そんな思いを現実のものとするためにも力をかしてほしいと訴えると同時に、日本の政治状況を見ると、今や政権交代は急務であるとの認識を示した。
鳩山幹事長は二大政党制が日本に根付かない理由として、「野党がこれまでひ弱だったことにも大きな原因がある」とも述べ、官僚まかせの政治が行われ、ポストばかりを無心する自民党政治家が蔓延しているのが現在の日本の政治であるとも解説し、「クリーンな政治を何としても取り戻さなければならない」と語った。また、「皆さんの期待に応えていない政治が行われているのであるならば、皆さんの思いを優先させる政治が行われるようにするため、日本の世直しを成功させようではないか」と聴衆に呼びる、大きな拍手が沸いた。
続いて鳩山幹事長は、ポストばかりを求める政治家の代表として福田前首相の存在があると指摘し、この国をどうしたいかというビジョンもないままにただ首相になりたいというだけで就任し、何をやったらいいかわからないままであったために、結局は官僚任せの政治がより強化される結果となったとの見方を示した。
医療費を削減しなければならないとの財務官僚の言いなりになって、国民無視のなかでできあがった後期高齢者医療制度が、その最たる例だと解説。その結果、高齢者は負担は増大したが、受けられる医療が制限されるようになった点を取り上げ、「お怒りになるのは当たり前の話だ」と述べ、「こうした政治は終わりにして、皆さん方といっしょには政策をつくっていく民主党に任せてほしい」と訴えると賛同の声が真っ暗な会場のあちこちで沸き起こった。
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