党非正規雇用対策プロジェクトチーム(PT)は28日午後、国会内にて役員会を開催し、今後の議論の進め方をはじめ活発な意見交換を行った。
冒頭、細川律夫座長(『次の内閣』ネクスト法務大臣)が挨拶し、同PTの設置に関して、景気が悪化し、正規労働者を含め多くの非正規労働者が解雇、雇い止めになっている状況において、年末にかけて路頭に迷うことがないように防止することが主要目的であると説明した。政府・与党が、第2次補正予算案の提出を先延ばしするなか、民主党として雇用問題をどう対応するか、法案提出を含めて問題提起が必要であると主張。安心して働ける社会を確立することが民主党の使命であるとして、緊急性をもって協議する必要性を強調し、一層のご協力を求めた。
同PT顧問の山田正彦ネクスト厚生労働大臣、長浜博行ネクスト国土交通大臣からも、大企業においても非正規労働者の雇い止め問題が拡大し、寮などに住みながら働く非正規労働者は雇い止めと同時に住まいを失うこととなり、文化的で最低限の生活を営む権利を有するとする側面からも問題との指摘があった。
会議ではまず、PTの役員構成を確認。次に、当面の緊急雇用経済対策として、(1)派遣労働者等の契約停止に伴う就労支援のための住宅・生活支援、(2)雇用保険をはじめセーフティネットの充実、(3)採用内定取り消しに関する対応、(4)派遣労働者に関する事項、(5)期間の定めのある雇用契約に関する事項、(6)短時間労働者に対する待遇の差別的取り扱いの禁止に関する事項、(7)マルチジョブホルダー(多重就労者)に対する労災適用や労働時間管理、雇用保険等社会保険適用の整備に関する事項、(8)経済的従属関係にある労働者(偽装雇用)に関する事項――の8項目を検討することを確認した。
特に、派遣労働者等の契約停止に伴う就労支援のための住宅・生活支援等、採用内定取り消しに関する対応――の2項目に関しては、法案のとりまとめ作業、企業団体への申し入れ等早急に取り組むことで一致。ハウジングプア対策の実施、公費による補足的失業補助制度の創設、雇用保険制度の改革等も視野に入れ、社会的セーフティーネットの再構築に向けて作業していくこととした。
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