平田健二参議院幹事長は2日午後、国会内で記者会見を行い、麻生内閣が掲げる経済対策が第2次補正予算案も提出せず、先送りされていることから、国民生活を立て直すことこそが真の経済対策であるとし、対案を今国会に早急に提出する意向を記者団に語った。
はじめに平田参議院幹事長は、先日行われた、小沢代表と麻生首相の党首討論を振り返り、第2次補正予算案の今国会中の提出を改めて求めたが、首相は来年の通常国会の提出と態度を変えなかったことに対して、「国民に対する背信行為であることは明白」と切り捨て、「社民、国民新党と協議の上、我々が考える経済対策案を今国会に提出していく」との方針を述べた。
さらに、平田参院幹事長は、麻生首相が10月30日の会見の中で、「今後年末に向けて、経済成長はさらに悪化していく」と発言した事に対して、「実際そのようになりつつある。倒産件数も増えており、非正規雇用の職もどんどん絞られていく」と指摘。
加えて平田参院幹事長は、「年末年始に向けて緊急に対策を講じなければならないときに、経済対策をないがしろする麻生内閣も先が見えている」と批判するとともに、「対案となる経済対策案をまとめて参議院に提出、通過させて、衆議院に出来る限り早く送付したい」と意気込みを表した。
最後に、自民党内で道路特定財源の一般財源化をめぐり、「1兆円を地方が自由に使うというのではなく、道路整備を含めた公共事業に使う財源にすべき」との声が挙がるなど、財源の使い道について混迷の様相を呈していることに対しても言及。「麻生首相も発言している通り、1兆円を地方に交付すると言っているにもかかわらず、そのような声が自民党内から出るということは、議論が後退したとしか考えられない」と冷静に語り、地方の裁量で自由に使える交付金にすべきとの考えを改めて強く主張した。
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