鳩山由紀夫幹事長は5日昼、東京・有楽町で第2次補正予算案の先送りと年末年始に向けた景気・雇用対策に対する政府・与党の無為無策を追及する街頭演説会に参加。国民の暮らしを顧みず、不安に陥れる麻生内閣に退陣を求め、国民のための新しい政権をつくる思いを、買い物客やサラリーマンなど、約500人の聴衆の前で訴えた。
司会進行を務める高山智司国民運動委員長代理の「麻生内閣、今の自民党政治はいったい何をやっているんだと、お感じの方はぜひ足を止めて、訴えを聞いて欲しい」との呼びかけで演説会が始まった。
まず、米長晴信参院議員がマイクを握り、「麻生首相は臨時国会冒頭で国民の信を問うので第1次補正予算案やテロ特措法案の採決に応じてくれと言ったにもかかわらず、いざ採決を行うと、態度がコロコロ変わり、逃げている。まるで振り込め詐欺だ」と非難。参議院の民意をないがしろにする麻生首相を批判した。
次に小川敏夫参院議員が演説を行い、自民党政治が国民を無視している象徴的なできごととして、「現在、自民党内では道路特定財源を巡って、道路族議員の麻生首相に対する大きな反発がある一方、定率減税の撤廃などのサラリーマン増税や後期高齢者医療制度など国民負担を強いることには全く反対の声が上がらない」と説明。国民の生活を全く顧みない自民党政治に終止符を打つため、「皆さんとともに頑張っていきたい」と強く訴えた。
代わって、大島九州男参院議員が演説し、「今、日本には教育が必要。麻生首相の言動を見て、なおさらそう思った」と皮肉を交えながら、「我々は国民の皆さん一人ひとりを自分の家族と思いながら法律をつくっていく」と熱く語った。
続いて、鳩山幹事長がマイクを握り、「大企業が派遣社員の首切りをどんどん行っている。その煽(あお)りを受けた中小企業はこの冬は越せるのだろうか。何とかしてほしいと悲鳴の声があらゆる所から噴出しているのが今の日本の姿だ」と指摘。
また政府・与党が「景気は上向いている」と言い続けて、全く経済対策を講じなかったことに対して、「極めて責任は重い。今頃になって景気対策を打ち始めたが、結局なにもスタートされていない」と非難。
さらに第2次補正予算案についても、「景気対策、中小企業への手助けを迅速に年内に行わないと大変だと述べたにもかかわらず、その対応を来年に先送りしたのは、まさに国民に対する裏切りである」と怒りをあらわにした。そのうえで、「国民の期待に応えていない麻生内閣の退陣を求め、国民のための政権を立ち上げなければならない」と強く訴え、演説を終えた。
最後に小沢鋭仁国民運動委員長がマイクを握り、「この怒りの街頭演説キャンペーンを全国で徹底的に行い、政府・与党が先送りしている経済対策に対して我々はしっかりと対案を国会に提出していく」と今後の意気込みを語り、演説会をしめくくった。
このほか、大島敦衆院議員、大石尚子参院議員が街宣活動に参加した。
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