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2008/12/12
菅代行ら党緊急雇用対策本部、経団連へ緊急雇用対策への取り組みを要請
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 民主党緊急雇用対策本部の菅直人本部長(代表代行)は12日午前、東京・大手町の経団連会館において日本経団連副会長で経営労働政策委員会委員長(全日本空輸会長)の大橋洋治氏、日本経団連雇用委員会委員長(王子製紙会長)の鈴木正一郎氏らと面談し、経団連の御手洗富士夫会長宛ての「要請書」(以下ダウンロード参照)を手渡した。

 要請書では世界的な金融危機が日本経済にも影響を及ぼし、雇用をめぐる状況が年末に向けて急速に悪化するなか、採用内定の取消し、派遣労働者・有期労働者等の中途解除や雇い止めといった問題が生じている現状を踏まえ、企業に対して以下の3項目を緊急の課題として要請した。要請内容は(1)採用内定取り消しの防止、(2)派遣労働者等の労働契約を途中で解除せず、労働契約終了まで雇用責任を全うする、(3)雇用契約打ち切りと同時に社宅や寮からの退去を余儀なくされ、住まいを失う人々が続出している事態を踏まえ、企業が空き室となっている社員住宅や寮を求職者に提供する取り組み――など。

 面談には同本部事務局長の小沢鋭仁衆院議員はじめ、同本部委員の三日月大造、郡和子、階猛各衆院議員も同席した。

 菅本部長は冒頭、「いろんな問題が暮れに向かって緊急な課題となっている。私ども(政治家)も取り組まなければならないが、経団連のみなさんにも是非ご理解いただいて、取り組んでいただきたい」と求めたうえで要請書を手渡し、内容を列挙した。

 小沢議員は来週早々には民主党は緊急雇用対策として法案を提出予定であると説明した。(1)採用内定取消しを規制する採用内定取消規制法案(2)非正規労働者も雇用調整助成金の対象に派遣労働者等解雇防止特別措置法案(3)派遣労働者等の就労支援のための住まいと生活の支援〜住まいと仕事の確保法案(4)雇用保険制度の拡充によりセーフティネットと雇用を確保〜雇用保険法改正案(5)有期労働契約の締結、更新、終了のルールを明らかにする〜有期労働契約遵守法案が提出予定である。

 面談後に菅本部長は記者団に対し、大橋氏からは景気回復が必要との認識が示され、そのなかでセーフティネットの拡大、雇用保険等を含めて失業対策の拡充が必要だと思っていると語られたことを明かし、そのうえで「基本的な認識としてはわれわれの認識と同じものをもたれていると感じた」と語った。また、内定取り消し、中途解約の問題については、12月16日に経団連の理事会を開いて、そういうことが安易に行われないように呼びかけたい、その努力はするとの約束を得たことを明らかにした。

 また、鈴木氏からは、住居の問題は大きくは社会保障全体の問題であるが、この問題もある程度は認識しているとの見解が示されたと菅本部長は説明。その点については、「雇用促進住宅の活用も提案しているが会社の寮についてはしばらくは滞在を認めてもらいたい。寒くなるのでせめてお正月は暖かいところでとお願いした」と述べ、この点についても理解をえられたとの認識を示した。

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