細川律夫党緊急雇用対策本部事務総長は、22日午前、民主党はじめ、社民、国民新の野党3党が参院に提出、19日の参院本会議で可決された緊急雇用対策関連4法案の意義を質した。
細川議員は、職を失い住居も失う人たちが急速に増えているとして「早急に手を差し延べるべきだ」としたうえで、採用内定取消しを解雇権の乱用とした最高裁判例が、すでに存在しているにもかかわらず、政府が何ら手を打たない現状を問題視し、法律とする意義を改めて質した。
吉川沙織法案提出者は、最高裁判例の学生や保護者への周知が徹底していないために、現在の内定取消しが起きているとして、「取消しされた人が泣き寝入りとならないよう法律にし、安易な採用内定取消しが起きないようすること」が目的と答えた。
また、細川議員は、雇用保険の対象を現行の12カ月以上勤務から6カ月に短縮する意義と保険料の掛け捨てになるとの批判について質した。
津田弥太郎法案提出者は、現行では11カ月の勤務の場合、11カ月の保険料が現行法では掛け捨てとなるが、その点を5カ月に短縮すること、また、3カ月働いて一時的に離職して再び3カ月働いた場合には雇用保険の対象となり、雇用保険を受け取ることができると答えた。
次に、細川議員は、住宅支援に関して、法案と政府の対策との違いを質した。
小林正夫法案提出者は、政府系の住宅はすべて利用すること、派遣会社の法人契約となっているアパート、マンションなどの契約を個人契約へと変更できるようにするべきこと、雇用契約解除後も継続して住めるようにすることを挙げた。
さらに、細川議員は、非正規雇用者が全体の3分の1まで拡大していることを指摘し、また、雇用の調整弁となっている現状を「とんでもないことである」と批判して、正規雇用、期間の定めのない雇用が原則であり、有期雇用は例外とすべきであると主張した。
松野信夫法案提出者は、「全く同感。小泉改革はセーフティネットを設けずに、非正規労働者を増やした。政府は無策であった」と批判した。そのうえで、全てを期間の定めのない雇用とするのではなく、例外として臨時、一時的な仕事などについては有期雇用を認めているとした。
最後に細川議員は、法案の成立を強く要求して質問を終えた。
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