菅直人代表代行は24日午後、党本部で緊急記者会見を開き、衆参の予算委員会において政治と宗教、創価学会と公明党との関係に関する集中審議を通常国会冒頭で行う必要があると強調した。
これは、24日朝、菅代表代行が内閣法制局長官から、山口公明党政調会長の質問主意書への答弁書が閣議決定されたことについて報告を受けたもの。
この答弁書は、10月7日の衆院予算委員会における「真理教が大きな多数を占めて権力を握って、政治権力を使ってオウムの教えを広めようとした場合、これは当然、憲法20条の政教分離の原則に反すると考えるが、どうか」との菅代表代行の質問に対する宮崎内閣法制局長官の「宗教団体が統治的権力を行使するということにあたるだろうと思うので違憲になるだろうと思う」との答弁を、「誤解を与え、従来の政府の見解を変更したとも受け取られかねないものとなっていることはご指摘のとおりであり、内閣法制局として撤回させていただきたい」という内容になっている。
菅代表代行は、会見で「これはまさに、公明党が与党として閣僚も出し、権力を行使し撤回させたもの」と指摘、こうしたこと自体がまさに憲法20条の1項の「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」に反するのではないかとの認識を示し、公明党と創価学会の形式的一体ではなく、実質的な一体性を予算委員会で議論しなければならないと主張した。
さらに、菅代表代行は、麻生首相も10月7日の答弁で、内閣法制局長官の答弁を是としていたことも指摘、これを今回、答弁書という大変重い決定で撤回したことになるが、その意味を理解しているか疑問だとした。そのうえで「近代民主主義国家の総理としてふさわしいかどうかの問題になる」と重ねて批判した。
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