菅直人代表代行は25日午後、党本部の定例会見で「予算が出せるのは内閣だけであるにもかかわらず、(麻生内閣は)第2次補正を出さなかった。まさに雇用、景気対策を妨害した臨時国会であった」と振り返った。
冒頭、相馬雪香「難民を助ける会」会長の追悼の会へ出席したとして「色々な機会にご指導いただいた経緯があり、あらためてご冥福をお祈りしたい」と語った。
臨時国会の最終日にあたっての感想については、福田前首相の突然の辞任と麻生政権の誕生から始まり、誰もが解散の国会と認識していたが、結果的に解散・総選挙が行われないまま閉幕し、麻生内閣としての法案や予算も何一つ出されなかったと指摘。
「予算が出せるのは内閣だけであるにもかかわらず第2次補正を出さなかった、まさに雇用、景気対策を妨害した臨時国会であった。内閣自身が、麻生総理自身が、そういったやるべきことを妨害してしまった臨時国会だった。大変残念に思う」と所感を述べた。
菅代表代行が衆院予算委員会で質問した折に、内閣法制局長官が行った答弁を撤回するという内容で、昨日、答弁書が閣議決定された問題にもあらためて言及。
国会の場で法制局長官が撤回を拒否した答弁が、法制局長官が参加できない閣議決定の場に持ち込まれ、閣僚の決定で撤回が決まったと指摘し、質問主意書を出した公明党議員は創価学会の意向を受けていたとみるのが自然だとした。
宗教団体が、自らが作り出した政党の力を使って、自分に都合の悪い政教分離に関する答弁を、撤回させることは、憲法20条の規定に反する行動だという見解を示し、次期国会では、他党とも相談しながら徹底的にこの問題で議論をし、関係者の参考人招致や証人喚問も含めて実態解明に全力を挙げなければならないと強調した。
中小企業の資金繰りを支援するための対策として、第1次補正予算で確保された信用保証枠について、年末に申し込みが急増している問題にも言及、2次補正に盛り込まれている30兆円への枠の増大は、与野党合意の上で成立することが前提になると表明。
「定額給付金という毒まんじゅうを食べなければ、中小企業の融資枠の拡大も(2次補正と)一緒でなければできないという予算の出し方を麻生政権がしようとしている」として、政権を担当している立場の人間としてその姿勢が許しがたいことを批判し、次期通常国会が始まるまでに野党が一致して反対している定額給付金を切り離すよう強くこの場から求めるとした。
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