民主党はじめ社民、国民新の野党3党は6日午前、2008年度第2次補正予算案に対する修正案を衆議院に提出した。
提出後の会見で枝野幸男衆院議員は、修正案の内容について、第2次補正予算案の定額給付金にかかる歳出とその財源である特別会計からの繰り入れについて削除するものであると説明。予算委員会の予算審議にあたり、これまで成立間際の出口で修正案が提出されたことはあったが、審議の途中、もしくは冒頭に提出され、原案と並べて野党提案が審議されるのは、確認できる範囲、戦後初めてであるとして、その意義を述べた。
枝野議員は、「定額給付金以外のものについても経済、景気対策として100点満点とは思っていない」と前置きしたうえで、今日の経済状況、雇用状況を踏まえ、定額給付金以外については若干の問題はあるにしても大局的な見地に立ち、飲み込むことができるとの見解を明示。しかしながら定額給付金は、「2兆円もの国民の財産を使うにも係らず生活支援、経済対策のいずれの意味においても全くピント外れであり、(2兆円が)事実上浪費されることは将来の負担に繋がることから、家計心理を冷え込ませ、景気の足を引っ張りかねない。20、30点どころかマイナス点の内容」と痛烈に批判、「これだけは外してもらわないと国民のためにならないとしてこの点に絞って提出した」と述べた。
そのうえで、「定額給付金を切り離したうえで審議をしてもらえれば早期成立に向け十分協力する」との方針を示すとともに、そうでない場合には、「第2次補正予算案の実質的半分を占める給付金が国民のためにならない内容である以上、残りの半分は目をつぶれたとしても十分な審議を求めざるを得ない。また、2兆円の財源を使う以上(審議を)求めることが議会の責任である」とした。
枝野議員は最後に、「修正案を受け政府・与党の懸命な判断を期待する。そうでないなら審議の過程を通じて迫っていきたい」と強い決意を表明した。
なお、法案提出および会見には細野豪志衆院議員が同席した。
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