参院本会議は7日午後、全会派が共同提出した「雇用と住居など国民生活の安定を確保する緊急決議」を全会一致で可決した。
同決議案は、民主党はじめ共産、社民、国民新の野党4党が6日に衆参両院に提出した「雇用と住まいを確保する緊急決議案」(下記関連記事参照)について、与党が示した対案の内容を一部取り込み、一本化された。大量の失業者が出て、路上での死亡者も出る恐れがあるなか、国民の衣食住、とりわけ雇用と住まいの確保と生活保護の弾力的運用が緊急の課題だとの認識に立って、野党4党が迅速な対応を求めて提出した決議案が実を結んだもの。
発議者を代表して、西岡武夫議院運営委員長が案文を読み上げ、提案した。
決議全文は以下の通り。
現在、世界の金融市場は百年に一度とも言われている危機に陥っている。とりわけ非正規雇用者を中心に失業者が急増しつつあり、国民の雇用不安が広がっている。今後、正規雇用者を含む大量失業者の発生が憂慮される。
政府は、このような事態に鑑み、離職者の住居など生活の安定の確保、円滑な再就職、職業訓練の実施など必要な支援を機動的に行うとともに、生活保護制度等の活用について緊急に全力で取り組むべきである。
企業は安易な解雇や内定取り消しにはしることなく、雇用の維持、確保に全力で取り組み、政府は、企業に対し雇用維持のための十分な支援を行うべきである。
右決議する。
|