政府提出の「平成20年度における財政運営のための財政投融資特別会計からの繰入れの特例に関する法律案」および民主党提出の修正案を議題に衆議院財務金融委員会が13日午後に開かれ、同委員会筆頭理事で『次の内閣』ネクスト財務大臣の中川正春議員が質問に立ち、定額給付金をめぐって、国会運営と与野党の話し合いの必要性を指摘するとともに、中小企業金融と危機対応等について麻生首相はじめ関係大臣と議論した。
中川議員は冒頭、「委員長に一言申し上げておく」としたうえで、衆院予算委員会筆頭理事の菅直人代表代行をはじめ野党理事が抗議するなか、第2次補正予算案の採決が強行されたことを問題視し、「私たちの委員会もまだ入口、質疑はまだまだ必要」との考えを改めて表明。委員長職権で委員会が開かれ、採決を前提に議論することをやめ、十分な議論をつくすべきと指摘した。
これに対して委員長は「野党筆頭理事のお言葉なので受け止めさせていただくことでご了解を」などと述べるに留まり、その答弁の意味するところは「採決なしで議論するのか」との中川議員の重ねての問いに、予定通り採決まで行うとの姿勢にあくまでも固執。その答弁を受けて中川議員は「話し合いを拒否しているのは与党の方。あなた方が話し合いを拒否している」と述べ、国会審議が混乱する責任は委員長、そして与党にあると断じた。
中川議員はまた、「新しい国会の論議のルール、枠組みを考えていくべきとき」「ねじれ国会においては絶対多数のなかでの国会運営とは違うという頭の転換をお互いに自覚しないといけない」と指摘した。
同時に中川議員は、国民の70〜80%が反対している定額給付金2兆円分の使い道について取り上げ、国民の間でなぜ反対の声が高いかを質した。しかし麻生首相はその問いには明確に答えず、中川議員はそこで「国民はもったいない、納得できる使い方をしてくれと言っている。国民が納得する形で国民が納得できる使い方をしていたらいいのではないか」と迫った。
中川議員はさらに重ねて、民主党はじめ野党は定額給付金を除く形であれば賛成していこうとするスタンスであることを改めて説明し、民主党の修正案は定額給付金を除く部分に見合う金額2兆1185億円のみ、財政投融資特別会計から一般会計に繰入可能とするものであるとして、未曾有の金融危機・景気悪化を前に、その打開に向け、野党側の提案に耳を傾けるべきだとして与野党協議の必要性を重ねて指摘した。
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