菅直人代表代行は24日夕、福岡県柳川市内で野田くによし・福岡7区総支部長、大久保勉参議院議員とそろって街頭演説を行った。
はじめにマイクを握った大久保議員は雇用経済問題について指摘を行い、「厳しい年明けだった」としたうえ、民主党は経済対策、雇用対策をそれぞれ具体的に示し、生活の安全を守る政治を行いたいと考えていることを表明。
政府与党のように定額給付金をばらまくのではなく、安心・安全こそ行き渡らせるべきものと主張して、本当に困っている人にお金を渡し、お金の使い方を考えるべきだと考える民主党への支援を求めた。
野田総支部長は「この日本で勇気をもって国政を変え、CHANGEの時、政権交代の時にしたいと改めて決意している。今の政治に大きな憤り、怒り、義憤を感じる」と表明。税金のムダ遣いが繰り返されることや、年金、医療介護、経済、雇用の危機を挙げて、今のままでよいのかと呼びかけた。
野田総支部長は4期16年の市長経験を活かし、国民の怒りを国政に届ける決意を語り、「あきらめたらおしまいだ」として、国と地方の政治を変えようと聴衆に力強く訴えかけた。
菅代表代行は、野田総支部長の政治行政経験について「10年後、この国のトップリーダーになりうる存在と確信した」と述べ、自治体の首長として住民の皆さんの声を具体的に政治で実現してきたことへ、大きな期待感を示した。
菅代表代行はまた、日本の行く末にある2つの問題として、払った税金や年金が正しく使われずに官僚の天下りやムダ遣いで浪費されていること、次々に首相が政権を放り出す中で、国民の皆さんを引っ張るリーダーが出ないことを指摘。皆で責任を分かち合おう、この国の災難の先頭に自分が立つので皆さんも頑張れ、という米国のオバマ大統領のメッセージと、その夢を訴える姿が米国民に高く評価されたことと比較した。
菅代表代行は、道路財源の一般財源化の問題も取り上げ、財源を自治体に移譲して使い道を決める改革を行わないと、ゆきづまるとした。定額給付金の取り扱いについては、26日の参院本会議で、第2次補正予算案の議決が行われることに関し、衆院が優位なので衆院で決まった通りになると新聞にあるが、記者が勉強不足なのだと指摘。
94年の選挙制度改革の例も挙げ、「ねじれだから困る」と麻生首相は言うが、憲法に書いてある制度である両院協議会を使ってきちんと話し合い、成案を得ることが必要だと述べ、先の予算委員会で、介護や学校の耐震工事など、使い方の知恵を出したことにも言及。
「明後日の月曜日に参議院で採決があって、今の政府案と別の議決がなされたあとからが勝負。本当に話し合う気があるのなら、与党の皆さんも本気になって、何とかまとめよう、それによってよりいい政策を国民のために作っていく。これが国会の役割だ」と語った。
2009年は日本にとって本当に大きな選択の年になると強調。役人まかせの官僚内閣制をやめさせて、本物の国民のための内閣をつくる大変革の年にしたいと訴え、民主党への支援を求めた。
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