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2009/01/28
【次の内閣】社会的セーフティネットの再構築へ 雇用対策関連法案の骨格固まる




 民主党『次の内閣』は28日夕、国会内にて閣議を開催した。

 菅直人『次の内閣』ネクスト副総理大臣(代表代行)は冒頭の挨拶で、本日の施政方針演説を受けて審議入りする平成21年度本予算論戦に向けて、「雇用問題を含めて厳しいなか、『次の内閣』のメンバーを中心に国民の皆さんに民主党の考える予算、政策のあり方を示してほしい」と要請。また、麻生首相の演説の最後が首相就任直後に著した論文と同様の「私は絶対逃げない」であったことに言及し、「4カ月間、結局総選挙から逃げに逃げただけではないか。逃げるから『逃げない』、ぶれるから『ぶれない』と言っている」と指摘した。そのうえで、国民のなかでは自分たちの手に政権選択を任せてほしいという声が広がっているとの認識を述べ、その声に応えられるようしっかりと民主党の政策を打ち出してほしいと求めた。

 報告・協議事項では、細川律夫・非正規雇用プロジェクトチーム(PT)座長、小林正夫・同事務局長が、雇用対策関連法案について中間報告。特に、今回新たにとりまとめた求職者支援法案に関して、雇用保険と生活保護の間の新たなセーフティネットであるとその意義を強調した。これは、非正規労働者や正規労働者に加え、未就業者や自営・事業主をも対象とし、働く意欲はあるが就職できない長期失業者等に職業教育訓練を受けている間、手当を支給するもの。緊急対策として社会的セーフティネットの再構築に重点を置いた関連法案について、それぞれ骨格、概要を確認した。

 次に、長浜博行ネクスト国土交通大臣、タクシー関連法案等検討小委員会の三日月大造議員が、民主党タクシー改革ビジョンについての中間報告。行き過ぎた規制緩和により供給過剰になったことで過当競争、過度な運賃競争、労働条件の著しい悪化等を招いたとして、その改革にあたっての基本的な考え方と具体的提案を示し、中間報告として論点・方向性を確認し、さらに議論を重ねていくこととした。

 そのほか、「宇宙基本法フォローアップPT(仮称)」の設置を了承した。

 閣議後の会見で直嶋ネクスト官房長官(政調会長)は、施政方針演説への受け止めを問われ、「内容的には民主党の政策に近いものもあり、自公政権の考え方もが変わってきた」との所感を明示。「麻生首相が演説で述べた『日本の底力』を発揮するためにも、早く正当な内閣をつくる、国民の審判を受け、その信託に基づく内閣をつくることが重要だ」として、早期の解散・総選挙を行う必要性を改めて主張した。

 そのほか、雇用対策に関しては、深刻化する情勢のなか「まずやるべきは失業を予防するための措置、失業した人々が生活していくための措置」と述べ、そのうえで、状況を見ながら派遣法改正等についてとりまとめていく考えを示した。
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