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2009/01/29
【衆院本会議】鳩山幹事長、国民の支持を得た新たな政権による政策の実行を求める
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 鳩山由紀夫幹事長は29日午後の衆議院本会議で、麻生首相の施政方針演説に対する代表質問に立ち、「国民の期待に応えるように政府が機能していないとき、真摯に国民に問いかけ、国民の判断を仰ぐ。その結果、国民の支持を得た新たな政権が生まれ、国民が必要とする政策を力強く実行していく。これこそがまさしく民主主義、国民主導の政治の力だ」と述べた。

 冒頭「麻生総理の施政方針演説は、最初にして最後となるであろう。憲政に恥じない質疑にしたい」としたうえ、国民の声を真摯に受け止めることが政治の良心と指摘。世論の大勢が反対している定額給付金について「究極の大愚策であり、悪質な選挙買収であり、税金のムダ遣い」と強調した。麻生首相は「早急実施すべきものと考えている」と答えた。

 鳩山幹事長は続いて、官僚の天下りと渡りをめぐる問題に言及。天下りを承認するために設置される「再就職等監視委員会」が、民主党の国会同意人事への反対によって設置できないことを受けて、首相が直接天下りを承認できるという政令が閣議決定され、「わたり」行為をもぐりこませることが認められたと批判。天下りの全面禁止を強く訴えたが、首相は野党の同意人事への協力を求めるのみだった。

 民主党の姿勢については、「国民の生活が第一」を理念とし、国民主権、地域主権に基づく国民の「新しい生活」を築く政策を実行すると表明。民主党政権が作り上げる新しい日本の姿を具体的に示し、雇用や後期高齢者医療制度、年金、農林漁業再生、中小零細企業、財政再建など個別の問題に関する党からの提案として、党の政策を語った。

 鳩山幹事長は、ソマリア沖の海賊対策についても質問。麻生首相は「海上保安庁が(海賊対策の任に)あたることは、日本からの距離を勘案すると、実際には困難だ」として、新法整備までの応急処置で海上警備行動による自衛隊の派遣の準備を開始したと説明。海上警備行動が発令された場合の武器使用基準については「自衛隊の規定に従って適切に対応する」と答えた。

 消費税の増税について鳩山幹事長は「増税派と慎重派の間で文言をごまかすことはできても、国民をごまかすことは許されない」と指摘、「ムダ遣いや天下り、そして『わたり』の根絶とバラマキの排除を徹底しない限り、消費税の増税の議論は国民の理解を得られないどころか、国民経済の足を引っ張る」という見解を示した。

 鳩山幹事長はまた「選挙に負けそうだから選挙制度改革、一院で逆転され思うようにならないから一院制、人気回復のために議員定数削減、歳費削減というのでは、定額給付金と同様、国民の誰もだまされず、政治不信をさらに拡大する」として、政治の信頼を取り戻すための提案を行った。

 さらに鳩山幹事長は「『私は決して逃げない』と言いながら、国民の審判から逃げまくっている」と首相の姿勢を批判、「国民の期待に応えるように政府が機能していないとき、真摯に国民に問いかけ、国民の判断を仰ぐ。その結果、国民の支持を得た新たな政権が生まれ、国民が必要とする政策を力強く実行していく。これこそがまさしく民主主義、国民主導の政治の力だ」として、解散・総選挙について一刻も早い決断を促した。

 鳩山幹事長は「日本の未来、新しい国民生活を創るのは、まさに国民自身だ。主権者たる国民が決意し、力を合わせれば、政治を変え、どのような困難でも乗り越えていけると私は確信をしている」と希望を語り、質問を終えた。首相の幹事長に対する答弁には一部抜けがあり、民主党側の指摘を受けて、首相は細田自民党幹事長の質問に対する答弁に先立って答弁を追加した。

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