民主党はじめ社民、国民新の野党3党は30日午後、政府・与党提出の平成20年度第2次補正予算の関連法案の対案として、「平成二十年度における財政運営のための財政投融資特別会計からの繰入れの特例及び同年度における生活・経済緊急対策の実施についての制限に関する法律案」(下記ダウンロード参照)を参議院に提出した。法案提出後、会見には発議者の直嶋正行政調会長、福山哲郎政調会長代理、尾立源幸政調副会長、財政金融委員会筆頭理事の大塚耕平参議院議員が出席した。
会見で直嶋政調会長は、同法案について、近時の国の厳しい財政状況を踏まえ、適切かつ効果的に国費を支出することが特に重要であると述べたうえで、「平成20年度第2次補正予算の関連法案の対案として、定額給付金に係る国の財政上の措置を行わない」と説明した。
次に大塚議員は、昨日29日、2次補正予算の関連法案が成立していない状況で、定額給付金の実施に対して政府短期証券を発行すれば良いとした伊吹自民党元幹事長の発言に言及。「そのような形の資金繰りで実施が可能なのか財務省に確認したが、できないと明言された」と説明。また、そのようなことが仮に行われた場合、日本銀行は1年未満の政府短期証券をいくらでも引き受けられることから財政比率を緩めることになるとして、今後の対応に注視していく考えを示した。
さらに直嶋政調会長は定額給付金に対する政府・与党の姿勢について、「国民の7〜8割の方が、『この制度はよくない』と言っていることは、各報道機関の調査からも明らかである、その国民の声があるにもかかわらず、法案が成立しない間に与党が予算執行しようとするのは、正に民主主義の破壊につながる」と厳しく批判。国会の場でしっかりと政府案と同案の審議を行っていく姿勢を表した。
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