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2009/02/03
党緊急雇用対策本部 ワークシェアリングについてヒアリング
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 党緊急雇用対策本部(本部長:菅直人代表代行)は3日午後、国会内で第8回会議を開催。深刻な雇用情勢を受け、日本でも導入が検討されるワークシェアリングについて労働政策研究・研修機構主任研究員の小倉一哉氏を招いてヒアリングを行った。

 冒頭、細川律夫事務総長が挨拶し、非正規労働者に対する派遣切り、雇い止めといった厳しい情勢に加え、正規労働者にもその影響が及んでいると指摘。緊迫した雇用状況をどう改善していくかが大事な課題であるとして、本日のヒアリングも踏まえ情勢打開に向けて取り組んでいく意向を語った。

 会議では、小倉氏から(1)オランダを中心とした欧州各国のワークシェアリングの歴史と実情、(2)日本におけるワークシェアリング導入の問題点等についてヒアリングした。小倉氏は、「欧州におけるワークシェアリングはそもそも緊急避難的で、短期的で、局所的なものから始まった」として、フランスでの緊急避難的なワークシェアリングは、いま働いている人々の労働時間と賃金を減らすことが前提であり、身内の災難を身内で助け合っているに過ぎないと説明。

 また、オランダ型のワークシェアリングはワーク・ライフ・バランス(均等処遇)、同一労働同一賃金とする労働体系を基本にしたものであると述べた。そのうえで、割増率の低い残業、サービス残業、年休未消化など日本の労働体系は労働時間と賃金がリンクしていないため、時間短縮は必ずしも雇用増に直結しないと指摘。経験のない新卒者を一括採用する制度も導入を難しくさせていると説明した。

 一方、ヒアリング後の意見交換で小倉氏は、現下の雇用情勢においては「短期的なワークシェアリングはやる気の問題」だと指摘。労働者を減らさなければいけないとき、選択肢として短期的にはありうるとした。民主党がとりまとめている「求職者支援法案」に関しては、生活保護を受ける以前の第2のセーフティネットとして重要であるとの見解を述べた。

 また、雇用調整助成金について企業が不正な申請を行ったとして問題になった例も紹介。労働者個人に助成金を支払うべきではないかとの意見に賛同の意を示した。自己責任論についても言及し、1日数千円で働いてネットカフェで暮らしていると日々の暮らしで精一杯でハローワークに行くこともままならない状況があるとの認識を示し、「水を飲む場所に連れて行く必要がある」と指摘、それぞれの状況を理解し助け合うべきだと主張した。

 会議ではこのほか、党内の各都道府県組織を窓口として行ってきた「2兆円定額給付金よりも雇用対策を求める」署名活動に関して、1月末の時点で12万3000名を集約したとの報告があり、今後はモバイルでも展開していくとの方針を確認。また、今後の視察、集会などの活動に関しても協議を行った。

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