民主党『次の内閣』は4日午後、国会内で閣議を開催。冒頭挨拶に立った鳩山由紀夫『次の内閣』ネクスト国務大臣(幹事長)は、平成20年度第2次補正予算案の関連法案審議を民主党が引き延ばしを図っていると自民党が喧伝していることに対し「とんでもないこと。そのようなことは断じてない」と怒りをあらわにし、そもそも与党側が参議院での関連予算審議前に衆議院での平成21年度予算案審議を強行した結果、主務大臣の日程がとれずに参院で審議に入れない事実を指摘した。
また、首相があたかも天下り・わたりを廃止するかのごとく発言していることに対しても厳しく批判。予算委員会で、天下り・わたりのルートの根絶を迫ってもはぐらかすばかりで具体的な措置をとろうとしない実態を指摘したうえで、天下り・わたりの構造そのものを根絶できるのは民主党政権であると明言した。
法案等の取扱いでは、藤村修ネクスト厚生労働大臣、細川律夫非正規雇用対策PT座長、小林正夫同事務局長が、雇用保険法の一部を改正する法律案および内定取り消しの規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案について説明。法案内容を了承、野党間協議に付すことも確認した。
「求職者支援法案(仮称)」については中間報告を行い、法案の骨格・概要及び論点を確認し、さらに議論を重ねていくこととした。
また、藤村ネクスト厚労相、山井和則同厚労副大臣が「特定肝炎対策緊急措置法案(肝炎医療費助成法案)」について中間報告。対象をB型、C型肝炎患者に拡大、インターフェロンその他の抗ウイルス剤を用いた治療を受けることが適当との認定を受けた者に対して自己負担額が月1万円となるよう国が医療費を助成するとの法案内容を了承、野党間協議に付すことも確認した。
閣議ではこのほか、障がい者政策プロジェクトチーム、社会保障番号検討プロジェクトチームの設置をそれぞれ了承した。
閣議後の記者会見で直嶋正行政調会長は、民主党の主張を後追いする政府の傾向について見解を問われ、「政府から民主党の政策を評価してもらい、逆に言うと民主党の主張が正しかったことを追認していただいている」と皮肉り、政策が実現できるよう頑張りたいと述べた。また、政府の埋蔵金については、今の政府の使い方は間違っているとして、埋蔵金といえども国民の税金の積み上げであり有効に使うべきであると主張。政府の定額給付金や基礎年金の穴埋めなど一時しのぎの使途ではなく、将来の国民の安心のためになるよう使うべきだとの考えを述べた。
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