川内博史議員は5日午前、衆院予算委員会で質問に立ち、「かんぽの宿」などの譲渡、廃止を定めた日本郵政株式会社法の附則を廃止するよう要求した。
川内議員はまず、郵政民営化の基本方針(平成16年9月10日閣議決定)では、関連施設(貯金会館、かんぽの宿など)が、「分社化後にあり方を検討する」となっていたことを確認。
そのうえで、法律になった時点に、だれがどういう検討をしたのか、指示したのは誰かを質した。内閣官房郵政民営化推進室長は、「竹中大臣(当時の郵政民営化担当相)だったと思う」と答えた。川内議員はそれを証明する大臣の指示文書を予算委員会に提出するよう求め、理事会で協議されることとなった。
また、鹿児島県指宿市の直前の簿価評価でも4500万円だった施設が1万円で売却されたことを取り上げ、指宿市が、施設に通じる道路拡幅工事を行い、道路買収をしていたことを知っていながら、道路用地を売った不動産会社への1万円での売却は不自然であると指摘した。
さらに、郵政株式会社の施設売却の責任者、伊藤執行役が三井住友銀行の関係者からの紹介で就職したこと、伊藤氏の前の会社(株式会社ザイマックス)の株を、オリックスが保有していることも確認した。
川内議員は、「今年中に我々が政権をとる。そしてこの附則を廃止し、じっくり国民の資産を有効活用する」と結んだ。
次に、社会保険庁の新規オンラインシステムへの移行費用が2650億円であることも確認し、その作業がIBMの1社だけの入札で行われていることも指摘。主席研究員の時間給が2万990円、主任研究員で1万5990円、研究員で1万3200円であることを質疑を通じて浮き彫りにした。
そのうえで、財務省にどう査定したのかを質した。主計局長は「社会保険庁で民間の意見を聞いたので要求どおり」と答えた。
これに、川内議員は、昨年度も同じ、今年も同じ金額、政府全体ではおそらく1兆円近くのシステム開発費用が使われているとして、「行政経費を削減するべき」と主張、この平成21年度予算はムダを削ると、首相も中川財務相も言っているではないかと批判した。
また、川内議員は、麻生首相が報道によれば、昨日、定額給付金を受け取らないと発言したこと取り上げ、事実かどうかを確認した。首相は「事実と違う」と答えた。
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