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2009/02/05
【衆院予算委】筒井議員、「私は郵政民営化に反対だった」との首相答弁引き出す
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 衆議院予算委員会で5日午後、『次の内閣』ネクスト農林水産大臣の筒井信隆議員が質問に立ち、小泉・竹中路線の評価、事務次官会議と閣議との位置づけ等をめぐり、麻生首相はじめ関係大臣の認識を質した。

 筒井議員はまず、麻生首相は施政方針演説で小泉・竹中路線との決別、オバマ米国大統領はブッシュ前大統領との決別を宣言して登場したとの見方を示し、改めて首相の認識を確認した。首相は「改革をしないというわけではないがひずみに対しては改革を深化させる」などと答弁。筒井議員は「玉虫色にしている。だから国民にわかりにくい」と述べ、首相発言は後退し、明確さを欠くところが問題だとしたうえで再質問した。それを受けて麻生首相は「市場経済原理主義ならばその通り」として、政策は見直すとした。

 また、郵政民営化に関して日本郵政グループの4社体制について「4つに分断した形が本当にいいのか」「民営化された以上、儲からないシステムはダメだと思う」と述べ、「きちんと運営し、黒字化してもらわないといけない。見直すということでいえば改善するのが正しい」などと答弁。「見直し」に言及した。しかし、その直後には「私がこうしろああしろと言う立場にはない」とも述べ、相変わらずのブレた発言を重ねた。

 さらに、郵政民営化の際、当時の総務大臣として閣議で最後まで反対していたが、閣内一致ということで説得されて賛成したことも麻生首相は明らかにした。それに対して筒井議員は、「信念のある政治家だったらサインすべきではなかった。反省してほしい」と苦言を呈したうえで、小泉・竹中改革の総点検を行うべきだと問題提起した。

 筒井議員は続いて、事務次官会議と閣議の位置づけについても質問した。筒井議員は麻生内閣になってからの閣議は40回行われ、1回の平均時間が18分、案件は22件であることを明かし、「22件の案件を18分で処理している」とまず指摘。さらには、事務次官会議で決まらなかったものは一切閣議の議題にはあがらず、事務次官会議で決まったことが閣議でひっくり返ったこともないことを確認した。

 麻生首相は「(事務次官会議を経なければ閣議にあがらないとの)規定はない。事務次官会議で事務的に調整されたものを確認する場所が閣議。事務次官会議は決定権をもっている場所ではない」などと悠長な見解を示したが、「私の代になってからは(事務次官会議の決定が閣議で)ひっくり返したことはない」と答弁。まさに官僚主導で政治が動いている実態を筒井議員は明らかにし、政治主導に変えて行くことの必要性を指摘した。

 筒井議員はまた、憲法上、最高の意思決定機関である閣議が議事録さえもないことを問題視。議事録を残すべきだと問題提起した。筒井議員は重ねて、閣議の議事録がないのは先進国中で日本だけだと指摘。「自民党にとっては当然で、利益を得ているからそれでいいと思っているかもしれないが」と分析したうえで、官僚政治をぶち壊すためにも事務次官会議を見直すべきだと釘を刺した。

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