民主党はじめ社民、国民新の野党3党は6日午前、「かんぽの宿」等疑惑追及プロジェクトチーム(PT)を正式発足させ、国会内で記者会見を行った。また、同日午後には、鳩山総務大臣宛てに「日本郵政による『かんぽの宿』等の一括売却に関して疑惑を解明するための申し入れ」を行った。
PT発足の会見で、原口一博『次の内閣』ネクスト総務大臣は「郵政事業における国民の権利を守るため一生懸命頑張っていく」と表明。「郵政をおもちゃにするな、私物化するな」と指弾。麻生首相が、閣僚のいす欲しさに「本当は郵政民営化に反対だったが賛成した」と5日の衆院予算委員会で答弁したこと、郵政4分社化の見直しをめぐっても発言が二転三転したことを取り上げ、「現場で苦労している人がないがしろにされ、郵政を支えてきた方から悲鳴があがっている。国民の皆さんの権利が失われ、『かんぽの宿』等で私物化するなど、とても説明できるものではない」と述べ、3党協力して徹底追及し、国民の権利を守っていくことを誓うとした。
社民党の重野幹事長、国民新党の自見副代表もそれぞれ挨拶。郵政民営化により国民の財産がごく一部のものになってしまうのは問題だとして、民営化以降、現場職員にとっても、利用する国民にとっても不便になり評判が悪いと指摘。3党で協力し「かんぽの宿」売却問題をはじめ多くの問題を暴きながら、国民の目線に立ち真の郵政改革を行っていきたいと語った。
今後の活動については、同日、3党で結束して衆・参両議院における集中審議、情報開示を求め総務大臣、日本郵政に対して申し入れを行うと説明。そのほか、視察・調査、国会法や会計検査を通じて情報開示を求めていくとした。
麻生首相の「私は郵政民営化に反対だった」との発言について重ねて問題視した原口ネクスト総務相は、閣僚一体となり責任をとるべきであり、何のための賛成だったのか、その真意をしっかり追及していくとした。郵政4分社化の見直しに言及した直後に修正した答弁についても「とんでもない発言」と一蹴。「食言そのものだ」と怒りをあらわにし、この大きなブレはこれまでの発言以上に大きな問題であると厳しく非難、3党協力して国会で徹底的に追及していくと述べた。
●PTメンバー(民主党)は以下の通り。
原口 一博 衆院議員
川内 博史 衆院議員
松野 頼久 衆院議員
福山 哲郎 参院議員
大塚 耕平 参院議員
森 ゆうこ 参院議員
富岡由紀夫 参院議員
武内 則男 参院議員
大島九州男 参院議員
PTメンバーは同日午後、鳩山総務大臣宛に『日本郵政による「かんぽの宿」等の一括売却に関して疑惑を解明するための申し入れ』を行い、石崎副大臣に申し入れ書(下記ダウンロード参照)を手渡した。
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