民主党は17日午後、共産党、社民党、国民新党と共同で「財務大臣兼内閣府特命担当大臣中川昭一君問責決議案」を参議院へ提出した。民主党からは、簗瀬進参議院国会対策委員長と芝博一同代理が出席した。
決議案では、「財務・金融大臣としての資質にかけることは明らか」として、財務相本人の資質を問い、来年度予算案とその関連法案の衆議院通過後に辞任すると表明したが、参議院軽視であるとともに、辞任表明後になお予算案の審議に関わるのは到底許されることではないと指摘。即刻の辞任を求めている。
提出後の会見で、簗瀬進参院国対委員長は、G7(先進7カ国財務大臣・中央銀行総裁会議)が世界の経済危機を救ううえで大変重要な意味を持った会議であることは言うまでもないとしたうえ、会議後の記者会見について「日本の姿勢や考え方を世界にしっかりとメッセージとして発信しないといけない、我が国の名誉がかかった重要な機会だ」との見解を示した。
簗瀬参院国対委員長は「その記者会見であのような醜態をさらしたことはもはや、財務大臣の席に一刻も留まっていられる状況ではない」と、中川財務大臣の会見における失態を問題視し、「にもかかわらず、昨日は官邸で慰留を受け、今日は、与野党合意のうえでセットされていた参議院財政金融委員会の2時間の質疑を、急きょ検査入院という理由で飛ばした」と指摘。
大臣が昼の会見で、来年度予算案が衆院を通過するまでは大臣を続け、通過してから辞めるという声明を出したことについても、辞めることが明らかであるならば責任を持って答弁できる立場にはなく、わかっていながらなおかつ予算通過までは大臣の席に留まろうとするのは、国会全体に対する侮辱と言わざるを得ないという認識を示した。
簗瀬参院国対委員長は「野党は一致して問責決議を参院に提出した。明日の本会議で正々堂々と可決して、一刻も早く財務大臣の立場を退くべきだと求めたい」と表明した。
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