党の緊急雇用対策本部(本部長=菅直人代表代行)は17日夕、国会内で第9回目の会議を開き、日本の雇用の問題点、180万人の連合の雇用創出プランを連合からヒアリングした。
冒頭、菅本部長は、「今、一番大きな課題が雇用問題。野党3党でも勉強会を開いたが、今日は本部として連合から話を聞く」と挨拶した。
次に、連合の長谷川裕子総合労働局長から雇用の問題点について、小島茂総合政策局長から雇用創出プランについての説明を受けた。
長谷川局長はこのなかで、バブル崩壊後は主に中高年が切られたが、今回は派遣と有期雇用の人が切られている、3月には派遣労働の3年以上雇用した場合の正規雇用への切り替え問題も加わり、さらに雇用を失う人が増える。さらに、希望退職、整理解雇が出てくるのではないかとの見通しを示した。
そのうえで、雇用情勢が厳しいときに、雇用保険料率は下げるべきではないと指摘。雇用保険の支給を賃金の何パーセントとするのではなく、基本手当を最低保障手当額とし日額3263円程度とすること、ヨーロッパの失業扶助制度を参考に失業給付だけでなく職業訓練中の生活保障制度の拡充、失業給付期間の延長が必要になるとの考えを明示した。
小島局長は、連合の180万人の雇用創出プランは今後3年間で行うべき緊急的な雇用創出対策としてのプランであるとしたうえで、医療、介護、福祉分野で86万人、就労支援・雇用対策関係で16万人、教育分野で13万人、「グリーン・エコノミー」の推進・確立で30万人、持続可能な農業・森林・水産業で25万人、持続可能な街づくりで10万人を創出していくと説明した。
本部では、こうした意見も参考に党としての雇用創出プランを早急に作成することを政調、『次の内閣』閣議に依頼することとなった。
司会は、高山智司国民運動委員長代理が務めた。
|