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2009/02/19
【衆院予算委】菅代行、中川前財務相辞任問題で任命権者の責任追及
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 「麻生内閣の方針について」をテーマに集中審議が行われた19日午前の衆議院予算委員会で、民主党・無所属クラブの質疑者の一番手に立った菅直人代表代行は、首相の政治姿勢、大臣の任命責任、景気対策などについて議論した。

 委員会の冒頭、麻生首相が中川前財務大臣の辞任について「平成20年度第2次補正予算の関連法案並びに21年度予算の審議中にあって担当大臣たる財務大臣の交代という事態に至ったことは誠に申し訳ないと考えている」と発言した。

 菅代表代行は、首相発言では「自身の健康管理が不十分」という理由を取り上げ、「自らが任命した中川財務大臣がこういう醜態をさらして世界の信用を失って辞めたことへ、あなた自身の責任をきちんと語って、お詫びをするなら国民の皆さんにしてほしい」と求めた。麻生首相は、中川前大臣が時々体調を崩すとは報道で知っていたが、自分との会食の席で酒を口にした記憶はないと説明したうえ「閣僚に任命した責任は当然私にある」と答えた。

 菅代表代行は正確な状況を把握できていないことも問題だとしたうえ、「言い逃れをして国民にまともにお詫びしようとしないのはおかしい」として、飲酒の件で過去に首相が注意をしていたことを確認。G7帰国後の辞任に至る経緯にも言及して、「二転三転する本人の態度の変更に結局何も主導性を発揮しない。判断がブレまくっている」と、任命権者としての責任を示さなかった首相の対応を批判した。

 菅代表代行はまた、財務・金融・経済財政の3閣僚兼任となった与謝野大臣が、国際会合を欠席すると報道されていることを取り上げ、兼任の影響が生じており心配だとした。与謝野財務相は「総理から『こういうことをせよ』と閣僚として言われたので、体力の続く限り懸命に頑張るのが与えられた使命だ」と職責を全うする決意を答弁した。

 菅代表代行は、郵政民営化をめぐる首相発言のブレにも触れ、「信頼も信用もされない総理は、何をやったって、存在それ自体が政治空白だ」と指摘、否定するならば解散して国民に信を問うべきだとした。また、定額給付金を含む補正予算の関連法案の衆院再議決に関して、小泉元首相が反対を表明、本会議を欠席する考えを示したことについて、見解を質した。首相は、真意を測りかねるとし、党所属議員である以上は党の方針に従ってほしいと述べた。

 景気対策について菅代表代行は、財政出動の規模が適正と考えるかと提起し、今の予算で不十分だとするならば、修正、組み替えを出す責任があるとした。与謝野財務大臣は、追加対策の必要性について「大いなる論点である」と語り、組み替え、修正は考えていないとした。菅代表代行は、民主党が4年間で57兆円の財政出動を含む経済対策をより早い段階からより的確に提案していることを指摘して質問を終えた。

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