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2002/04/04
【参院予算委】郡司議員、農水省のずさんな廃用牛対策を追及
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 4日の参議院予算委員会一般質疑で、民主党・新緑風会の郡司彰議員が質問に立ち、BSE問題調査検討委員会の報告書を踏まえて、農水省の現在のBSE対策における問題を追及した。

 始めに郡司議員は、報告書の受け止め方について福田官房長官、坂口厚労相、武部農水相に質した。福田官房長官は「的確かつ厳しい指摘を政府として厳粛に受け止めた」とし、法制度の整備、食品安全行政機関の構築等についての提言を関係閣僚が十分検討し、平成15年度予算に反映できるよう、本年夏ごろをメドに具体論をまとめるとした。

 郡司議員は次にBSE問題がもたらした一連の被害の総額を質したが、農水省生産局長は明確に回答できず。郡司議員は、「前々から調査が必要と指摘していたはず。被害の実態への関心もないままに対処策を漠然と議論していたということか」と厳しい口調で批判した。

 また、廃用牛対策の仕組みをめぐっては、「肉牛4万円、乳牛5万円」という補償基準を確認した上で、農家にどこからその補償金が渡されるのか、廃用牛の確認はどこで行われるのかなどを質問したが、明確なガイドラインがなく、ケースバイケースの複雑なしくみとなっていることが判明した。郡司議員は「数回農水省からの説明を受けたが、受けるたびにその内容がちがう」とし、システムを再検討する必要性を指摘した。

 さらに「200億円もの予算を使う事業が始まっているが、役人が税を使うということの重さを理解して行っているとは思えない」との見方を示し、アバウトな予算の使い方になる可能性が高いと指摘。法整備等を含め、事業内容について審議を通じて策定すべきだとした。また殺処分、感染牛公表のシステムについても現行制度を充分検討するよう、問題提起した。

 最後に郡司議員は、BSE問題をめぐる農水省幹部14人の処分内容(武部農水相が報酬のうちの約200万円、BSE対策本部長の遠藤副農水相が約96万円を国庫返納、など)をめぐって、「これで国民が納得すると考えるか」と質問。農水相は「このことで国民が納得するとか評価するとかではない」などと苦しい答弁に終始した。郡司議員は「これでけりがついたとは思えない」と指摘し、行政対応の責任者である武部農水相の辞任を改めて強く求めた。

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