菅直人代表代行は26日夕、党本部で定例会見を行い、衆院予算委員会で審議中の09年度本予算案の27日採決への対応などについて語った。
はじめに菅代表代行は、衆院予算委員会で審議中の09年度本予算案について同日、与党側から明日27日の同委員会で締めくくり総括質疑の後、採決を行いたいとの要請があったことを報告。
これに対して菅代表代行は、「審議時間はある程度とられたが、当初からの課題であった参考人質疑や予算審議そのものも不十分な所がある」との見解を示し、明日の採決に対しては反対する意向を表した。
なかでも、昨年の予算委員会で政治と宗教の関係について菅代表代行が法制局長官に質問した際の答弁に対して、後に与党側が提出した質問主意書によってその内容を撤回する答弁書が閣議決定された問題について、引き続き、同委員会の場で与党側にしっかりと質していく必要があるとの認識を改めて示した。
続いて予算審議の中で感じたこととして菅代表代行は、「我々の提案している政策の方が、今の政府・与党の政策より優れているということが議論の中で明らかになってきた」との感想を述べた。菅代表代行は、農業政策では民主党が提案している「戸別所得補償制度」があるとして、石破農林水産大臣からも民主党案を評価せざるを得ないとの趣旨の発言があったことや、「高速道路無料化」についても、政府案より高い経済効果が得られることが国土交通省の試算で分かった、と指摘。
さらに経済対策としての財政出動についても菅代表代行は、「政府案の提出が遅いばかりではなく、極めて規模も小さい」と分析。約2兆円を要する定額給付金を含む政府の財政出動では効果が薄いと切り捨てた。
それらを踏まえて菅代表代行は、「やはり予算審議はまだ尽くされていない。政府案は今の時代に対応できていない内容であることが明らかになった」とし、麻生内閣ではもう政権運営は無理だということが政策面でも浮き彫りとなったことを強調した。
最後に菅代表代行は同日の同委員会での前原誠司副代表への答弁で、「解散する時期は自分で決める」と発言したことに対して、「国民の前でこのような発言を示しながら、また覆るようなことがあれば大問題である」と前置きした上で、「ならば麻生首相は国民に信を問うためにも1日でも早く解散・総選挙するべきだ」と述べた。
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