4日午前の参議院本会議で、定額給付金に関わる平成20年度第2次補正予算関連法案の政府与党案について、民主党・新緑風会・国民新・日本から、水戸将史議員が反対討論に立った。
円より子財政金融委員長が、政府提出の平成20年度財政運営特例法案、銀行等株式保有制限法改正案、野党3党提出の平成20年度財政運営特例及び対策実施制限法案について、委員会での審査状況を報告した。
水戸議員は、定額給付金について、目的と効果が不明確であり、年度末の繁忙期に自治体へ過重な負担を押し付けていると指摘。法律案の主務大臣である中川前財務大臣のG7後の会見と辞任交代にも言及、「審議停滞の元凶は政府そのものであり、政策を主導し、かつ財務大臣の任命権者である総理、あなたの責任は免れることはできない」と批判した。
水戸議員はまた、平成21年度の財政改正関連法案では、消費税増税への道筋が二段階に分けて付則に書き入れられ、首相の姿勢が明らかになってきたとして「ちぐはぐな政策で、国民をごまかすのはいい加減にしてもらいたい」と表明。首相や閣僚が定額給付金の受け取りについての態度を議論の中で明確にしなかったことにも触れ、不信感を増幅させたと指摘した。
水戸議員は「改めて総理の良心に問いたい」として、反対意見を謙虚に受け止め、英断をもって今回の定額給付金を取り下げるよう求めた。さらに、国民生活は日に日に深刻さを増していると指摘し、「総理自らが直接国民に信を問うか、さもなくば、憲政の常道に従って野党に政権を渡し、その政権の下で、一刻も早く総選挙を実施するしかない」と述べて討論を締めくくった。
採決の結果、政府提出の平成20年度財政運営特例法案は否決、銀行等株式保有制限法改正案、野党3党提出の平成20年度財政運営特例及び対策実施制限法案の両案が可決された。
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