8日、衆議院予算委員会において、元秘書による贈賄事件をめぐる鹿野道彦衆議院議員の参考人質疑が行われ、民主党からは細川律夫議員が質問に立った。
細川議員は、まず鹿野議員が親族企業に3人の元秘書の給与を肩代わりさせていた問題について質問。肩代わりは平成4年から約9年間にわたり、総額で3390万円に上ること、また肩代わりが始まったのは事務所側からの要請によるものだったことを確認した上で、「事務所が代議士本人に相談することなく肩代わりを依頼するとは考えにくい」と追及した。鹿野議員は、「(疑問は)もっともだが、議員は政務一筋に集中するということで、あとは事務所と信頼し合ってやってきた。それが、事務的問題については任せっきりということになってしまい、反省している」などと述べた。
公共事業をめぐる汚職事件などで逮捕・起訴された尾崎光郎元秘書のコンサルタント会社・業際都市開発研究所(業際研)に秘書給与を肩代わりさせていた問題についても、まず始まった経緯を確認。鹿野議員は「尾崎の側から、自分の縁で採用された秘書だから、ということで資金担当の秘書に(肩代わりの)申し入れがあり、受け入れた」と答弁。細川議員は、「業際研の場合は、親族企業からの支援とも違う。議員抜きで始まったというのは、およそ納得いかない」と追及した。しかし鹿野議員は「政務は議員、事務局的なことは秘書ということで分担していた」などと繰り返すにとどまった。
また、尾崎氏が秘書を辞めて業際研を設立する際に相談がなかったかについて、鹿野議員は「尾崎が辞めたのは政治に対する考え方の違いからで、その後に業際研を設立した」として、あらかじめ相談はなかったとした。
最後に細川議員は、「元民主党の政治改革本部長であり、政治改革の旗手として活躍されてきたことを思うと大変残念だ。今回の疑惑問題についてどう考えているか」とあらためて問うた。鹿野議員は、「誠に監督不行届だった。無我夢中でやってきたことによって、見えないことがたくさんあった。反省して出直したい」と語った。
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