民主党は6日午前、社会全体で支え合うセーフティネットの再構築として雇用関連3法案(「雇用保険法及び船員保険法の一部を改正する法律案」を社民党と共同で、「求職者等に対する能力開発の支援及び解雇等による離職者の医療保険に係る経済的負担の軽減のための緊急措置に関する法律案」、「内定取り消し規制などのための労働契約法の一部を改正する法律案」・下記ダウンロード参照)を民主党はじめ、社民、国民新の野党3党で衆院に提出した。
提出後、民主党から、藤村修(『次の内閣』ネクスト厚生労働大臣)、細川律夫(党緊急雇用対策本部事務総長)、大島敦(ネクスト経済産業副大臣)、山井和則(ネクスト厚生労働副大臣)、園田康博、郡和子の各衆院議員、社民党から阿部知子衆院議員が出席し、同3法案の提出の経緯ならびに説明のため会見を行った。
はじめに藤村議員が、政府提出の雇用保険法改正案の対案と学生の内定取消しを禁止する法律案、求職者支援法案の雇用関連3法案を衆院に提出したと報告。
次に雇用保険法改正案と内定取消し法案の筆頭提出者である細川議員が両案について、昨年の12月に民主・社民で緊急雇用対策関連4法案を提出し、参院では各法案が可決され、衆院で否決された経緯を説明。現行の政府案ではまだまだ不十分だとして、同4法案のうちの3法案を衆院で改めて提出したと語った。
続いて求職者支援法案の提出者である大島議員が同案について、現行の雇用保険制度では、失業手当が切れた後、就職が決まらない場合は収入がなくなることや派遣切りや契約期間が過ぎた契約社員が雇用保険に加入していない場合、一定期間を過ぎて就職先が決まらなければ、生活を維持するのが困難になる現状を指摘。さらに2、3月にかけて経済情勢の悪化に伴い、倒産件数が増える恐れが見込まれる中で、自営業の方々が生活を維持できないケースも想定されることを示唆。そうした方々が職業訓練を受ける場合に1日あたり5000円を3年間の中で2年間分を支給していくものと説明した。
また、現行の制度では公共職業訓練の座席数は3〜5万であるが、同案によって、20万人分を受け入れる用意ができることを加えて報告。さらに医療保険についても値上げすることなく前職で納めていた額と同額とし、不足分は国庫補助することと述べた。
また山井議員が求職者支援法について、政府が同趣旨の制度を施行しているが、申請を認可された数がたった8件と極めて少数である実態を指摘。その結果、政府は同制度の拡大を視野に入れていることに対して、山井議員は、「政府が同じことを考えているのであれば、早期実現のために我々の法案に賛成すべきだし、そのことが最大のスピード感のある景気・雇用対策である」と党派を超えて早急に実施すべきと訴えた。
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