16日、世界各国で一斉に発売された世界最大級のニュース週刊誌「タイム」が、小沢一郎代表について「日本を救いたいと願う男」と題する4ページの特集記事を掲載した(全訳は下記関連記事参照)。日本で発売された同誌では、表紙にも小沢代表の写真が使われた。「タイム」誌が日本の野党の政治家を特集するのは極めて異例。
この特集は今月7日、党本部で行なったマイケル・エリオット同誌編集長によるインタビューに基づくもので、小沢代表について「現在の世論動向が持続し、政治献金スキャンダルで致命傷を負わなければ、もうすぐ日本の次の首相に就任するかもしれない」と紹介、次の衆議院総選挙で民主党が政権交代を実現すれば、「歴史上、画期的なこと」「日本政界の舞台裏で20年近く辣腕をふるってきた異色の政治家が政権の座に就くことになる」との見方を示した。
特集記事は特に、小沢代表がかねてから、官僚主導の政治を国民主導の政治に転換するよう一貫して主張してきた点を高く評価、代表がインタビューの中で、今日の経済危機を克服するためにも、「官僚によって主導されている政治の在り方を根本的に変えなければならない。政治家が政策を立案して、自分たちの責任で実行していくという政治体制に変えていかなければならない」と述べたことを明らかにした。
それに関連し、特集記事は「何をしなければならないかについて、小沢代表の分析は明快である」と指摘、代表がセーフティーネットの構築などにより「生活が保障されているという安心感を国民に与えなければならない」と述べ、「生活保障の確立」を最優先課題としているとの見方を示した。
最後に、同誌は小沢代表について「時に、日本の将来に関する明快な分析に加え、自民党に取って代わるという強い気概を持ち合わせて行動しているように見える」と評価したうえ、日本が危機を克服するには最終的に、「21世紀が要求している経済と社会の在り方に向かって、身を切るような変革を成し遂げる意欲が日本にあるかどうか」にかかっているとの見解を強調した。
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