加藤敏幸議員は、18日午前の参院本会議で、「地方税法等の一部改正案」、「地方交付税法等の一部改正案」への代表質問に立った。
まず、加藤議員は、「自動車、電機、機械製造などの主要産業においては、来年度の生産計画も立てられない状況に追い込まれ、先が見えない、底が見えない状況」であるとして、こうした経済の悪化がいつまで続くと考えているかを質した。
与謝野財務・金融・経済政策大臣は、「悪化する。世界景気の一層の下振れに留意する必要がある」としただけで、明確には答えなかった。
次に、地方財政の窮状に関して、約10兆円が不足するとの見通しで済むのかを疑問として、適切かどうかを尋ねた。鳩山総務大臣は、「予断を許さない。注意深く見守る」と暗にそれ以上の不足が生ずることを認めた。
また、加藤議員は、政府の用意した5000億円の地域雇用創出推進費では不足であると指摘、見解を求めた。総務大臣は、「工夫して使っていただきたい」と無責任に答弁した。
さらに、国の出先機関の見直しについて質問。このままでは、「国の力がかえって強まる。分権に名を借りて組織の焼け太りを狙う官僚お得意の手法」と批判、真の分権を進めるべきだとした。総務大臣は、「分権に資するもの」と開き直った。
また、加藤議員は、国の直轄事業に関して民主党は、地方の負担金を廃止すべきと提案していることに関して、見解を求めた。総務大臣は、「真剣に検討する」と答えた。
次に、地方の財源を充実させるための方策を質したが、総務大臣は、財源の偏在をなくすなど抽象的な答弁に終始した。
加藤議員は、そのうえで、民主党の地方経済対策としての、高速道路無料化、子ども手当、農業者戸別所得補償制度の創設などへの見解を求めた。総務大臣、財務大臣とも、財源が不明確なものが含まれると答えた。
最後に、加藤議員は、「麻生内閣は思ったほど経済には強くないし、改革の方向を正しく変更する程の腕力もないということで、内心がっかりしている」として、解散・総選挙で民意を問えと結んだ。
|