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2009/03/24
【衆院本会議】国民負託を受けた政権による政策実行こそが唯一の不況脱却策 三谷議員
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 三谷光男議員は21日午後の衆議院本会議で、「我が国における産業活動の革新等を図るための産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案」について質問に立った。

 三谷議員は、日本経済は現在、深刻な不況下にあり、先の見えない危機的状況であるとの認識を述べたうえで、同改正案では、日本政策投資銀行など指定金融機関が、支援先企業の再生のために「出資」を行った場合、日本政策金融公庫が保証を付し、出資先の企業が倒産した場合には同公庫が損失の一部を補てんする措置を導入するとしていることについて言及し、事実上、一般事業会社に対して公的資金による資本注入を行うことに他ならないと問題視。何故「融資」ではなく「出資」のかたちで公的支援を行うのか、経済産業大臣の見解を質した。

 二階経産相は、世界的金融危機の影響により、金融機関から融資を受けることが難しいほど自己資本が減少する企業が生じる恐れがあるためだと説明。一定の基準を満たす企業について民間企業が出資、仮に損出が生じた場合、補填する対象となるとした。しかしながら、具体的な利用要件等については詳細検討中であり、制度・趣旨を踏まえた限定的なものとする考えを明示、現行の法律に根拠をもつ大臣告示等において明確に定めるとすると答弁するに留まった。

 三谷議員はこれに関連し、日本政策投資銀行ならびに商工中金の完全民営化について質問。二階経産相は、新体制の下に危機対応業務を本格化させ政府の資金繰りの一翼を担っているとして、全力を挙げて借り手の立場に立った対応すると述べた。与謝野財務・金融・経済財政担当大臣は、危機対応業務を含め企業の資金繰り対策には万全の措置を講じていくとする一方、政策金融の制度改革を行った際には、現在のような経済危機、世界同時不況を十分に想定していなかったとして、様々な意見を考慮して検討する考えを述べた。 
 
 そのうえで三谷議員は、現在の経済危機は、日本経済の産業構造を「強い経済」へと変えていくチャンスだと考えるべきだと主張。特に、イノベーションの促進により新産業の創出を図ることが重要だとして、本改正案に盛り込まれている「株式会社産業革新機構」設立に関して、国からの出資予定額がわずか400億円しかないことへの見解を求めた。

 二階経産相は、機構の創設後に決定する案件次第で確定的なことはいえないと前置きしたうえで、平成21年度に400億円を出資、全体の出資規模は2000億円程度を見込んでいると明かした。

 さらに、同改正案に盛り込まれている、資源生産性の向上に取り組む事業者等に対する税制等の支援措置を導入について、大変好ましい措置だと述べ、米オバマ政権をはじめ先進各国は、景気対策として相次いでグリーン・ニューディール政策を打ち出していると指摘。もともと、日本は省エネ・環境分野では技術的優位性があるとして、温暖化防止のみならず内需主導の「強い経済」へと変えていく観点からも、民主党は、太陽光発電をはじめとした新エネルギーの導入・普及にかかる野心的施策も含め、内需の拡大や雇用の拡大に資する「環境ニューディール政策」を打ち出していくと強調した。

 最後に三谷議員は、国民からの負託を受けた政権が、その公約を強力かつ誠実に実行していくことが、この未曽有の不況から脱却する唯一の道筋だと確信していると表明。今の閉塞状況を打破するため、「早期に衆議院を解散して、国民に信を問う」よう、強く要請し、質問を終えた。

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