民主党は1日午後、党本部で『次の内閣』閣議を開催した。
閣議の冒頭、鳩山由紀夫『次の内閣』ネクスト国務大臣(幹事長)は挨拶のなかで、31日に麻生首相が発表した追加の景気対策に言及。3段ロケットと称した昨年度予算の第1次補正、第2次補正、2009年度予算案が効果のないことを自ら暴露したとの見方を示した。そのうえで、国民のための政策づくりに取り組む民主党の姿を示すことが重要だと表明。消費者行政に関する議論についても、『国民の生活が第一。』の政治の実現に向けてさらなる尽力をと呼びかけた。
報告・協議事項では、裁判員制度実施に向けた環境整備等の検証PT座長の仙谷由人議員、細川律夫ネクスト法務大臣が、本年5月のスタートを踏まえ、裁判員となる国民の負担軽減のための環境整備状況を検証するとともに、裁判員法及び関連法令の一部見直しの必要性の有無について、関係各方面からヒアリング、検討してきたとして、「裁判員制度実施に向けた環境整備等に関する意見書」について報告。制度そのものは「司法の民主化に資する」との認識を確認したうえで、取調べの全過程の録音・録画(=可視化)と検察官手持ち全証拠のリスト開示義務づけなど、早急に法改正が必要な改善点を指摘した内容を閣議として了承した。
次に、長浜博行ネクスト国土交通大臣、三日月大造住宅政策小委員会事務局長が「民主党住宅ビジョン〜生活安心住宅プログラム〜(案)」(下記関連記事参照)を中間報告。閣議として政策内容の方向性を確認した。
法案等の取扱いでは、民主党の議員立法として、「障がい者虐待の防止及び障がい者の介護者等に対する支援等に関する法律案」、「株式会社中小企業再生支援機構法案」、「産業活力再生と区別措置法案の一部を改正する法律案」について、それぞれ法案内容を了承した。
鉢呂吉雄ネクスト外務大臣、浅尾慶一郎ネクスト防衛大臣は「在沖縄海兵隊のグアム移転に係る協定」 について説明。協定の意図が不明確であること、負担上限28億ドルの積算根拠が不透明であること等の論点を確認したうえで、今後の対応は担当大臣および政調会長に一任することとした。
そのほか、「固定価格買い取り制度検討作業チーム」の設置を了承した。
閣議後の会見で直嶋正行政調会長は、政府の追加の経済対策について見解を問われ、具体的な内容を見てから判断するとしたうえで、深刻な経済情勢を踏まえ、民主党としての経済・景気対策をとりまとめる方針を明らかにした。また、麻生首相が赤字国債も辞さないとしていることについては、従来からの予算の使い方を点検し、無駄な経費削減を見直しするなどの努力と併せて財源確保を行うべきだと主張。行政の在り方を見直しすべく事業仕分けに取り組み、内需拡大のための政策実行していく民主党との違いを強調した。
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