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2009/04/03
「取調べの録画・録音による可視化法案」を参議院へ提出 




 民主党は3日午前、「刑事訴訟法の一部を改正する法律案(取調べの録画・録音による可視化法案)」を参議院へ提出。直嶋正行政調会長をはじめ、法案発議者の松岡徹、松野信夫、前川清成各参議院議員、社民党の福島党首が提出、法案提出後に記者会見した。

 本法案は民主党が2007年に12月に参議院に提出し、2008年6月に可決後、衆議院で廃案となった同名の法案を民主党・新緑風会・日本、社会民主党・護憲連合の2会派共同で参議院に再提出するもの。警察等での取調べが密室で行われるため、自白の強要などによる冤罪を生む温床となっているとの観点から、(1)ビデオ等の録画・録音による取調べの可視化、(2)録画等のない自白の証拠能力の否認、(3)検察官手持ち証拠リストの開示――を主な内容とし、段階的適用を定めている。

 会見で直嶋政調会長は、「本年5月の裁判員制度のスタートの前に成立させたい」と強い意欲を表明、法案成立に向け与党に対しても働きかけていく考えを示した。

 松野議員は、法案概要について説明し、いずれも、全ての刑事事件をにらみ必要な措置であり、とりわけ裁判員制度の実施に向けて必要であるとその意義を強調。民主党は裁判員制度実施に向けた環境整備等の検証プロジェクトチームを設置し、法務省、最高裁判所へ意見書を申入れたことにも言及、そのなかにも緊急に法改正必要だと指摘しているのがこの可視化だと述べた。

 前川議員は、裁判員制度実施に向け、裁判を迅速化する観点からも、これまでしばしば大きな争点となってきた自白の任意性、調書の信用性に対し取調べ状況を可視化する必要があると主張。また、裁判が始まる前に弁護側が反証の準備、防御方針を立てるうえでも検察官手持ち証拠リストの開示は必要だとした。

 松岡議員は、「国民が裁判に参加する理念から考えれば当然」と述べ、参加する国民の「自分が誤った判決をしないか」という不安を解消し、また、そうならないための環境整備であると話した。

 社民党の福島党首は、日本では志布志事件や富山氷見事件など、冤罪事件が後を絶たないと指摘し、「冤罪事件を生まないことが大事なこと」だと強調。裁判員制度実施にあたり必要な条件であるとして、「できるだけ早く審議入りし、ひとつの担保として成立させたい。 極力間に合わせるべく頑張っていきたい」と語った。
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PDF 刑事訴訟法の一部を改正する法律案の提出について
PDF 刑事訴訟法改正案(法案)
PDF 刑事訴訟法改正案(要綱)
PDF 刑事訴訟法改正案(新旧)
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