簗瀬進参議院国会対策委員長は8日午後、国会内で定例の会見を行い、後半国会に向けて09年度補正予算や基礎年金の国庫負担率を2分の1に引き上げる法案に臨む姿勢や、党首討論の開催などについて語った。
はじめに簗瀬参院国対委員長は、今後の国会対応に言及し、民主党が提出した「産業活力再生法案」の趣旨説明を10日金曜日の本会議で行うこと、いくつかの委員会で法案採決があることも視野に入れ、来週の14日火曜日にも本会議が開かれる見通しであることを説明した。
簗瀬参院国対委員長はまた、同日開かれた参院国対役員と各委員会の理事との合同会議で、重要広範議案について協議したことを報告した。なかでも基礎年金の国庫負担率を3分の1から2分の1に引き上げる法案については、「年金については様々な問題が未解決のまま置かれている。参院第一党にさせていただいた一番の評価のもとは、年金に対する着実な取り組みがあったことである」と分析。
そして同法案に対して、「過去の取り組みを踏まえ、年金に象徴されるようなセーフティネットをどう考えていくかという総決算的な議論をすることになるであろう」と指摘し、09年度補正予算案の審議に次ぎ、後半国会の大きな争点となるとの考えを確認したことを明らかにした。
続いて簗瀬参院国対委員長は、麻生政権が提示する09年度補正予算案について、「10兆円規模の景気・経済対策として、国民の貴重な税金を使って予算のバラマキをすることは、最大のムダ遣いにつながる」と述べ、長期にわたる自民党と霞が関の癒着構造の中では、税金のムダ遣いに歯止めをかけることはできないと厳しく批判した。そのうえで、同案を後半国会最大の争点と位置付け、国会論戦を通じて、中身をしっかりと見極めていく姿勢で臨む考えを表した。
党首討論の開催についての質問に対して簗瀬参院国対委員長は、「自民党からの様々な要請を受け止めながら、できるだけ実現の方向でいろいろな調整をさせていただき、検討していく」との見解を示すとともに、議論されるテーマについては、「様々な経済の問題もあれば政治とカネの問題もあり、いろいろなテーマが入ってくると思う」と見通しを語った。
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