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2009/04/08
民主党「生活・環境・未来のための緊急経済対策」(骨格)
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民主党政策調査会長
直嶋 正行


1.基本方針

○基本理念は「生活が第一」「生活を良くすれば、経済が良くなる」。
○2年間で約21兆円の財政出動(真水)で景気回復・雇用拡大の実現をめざす。
○生活不安世帯・若年世帯を中心に、家計が自由に使えるお金(可処分所得)を増やす。
○セーフティネット(年金、医療、介護)の抜本的な拡充を図り、現在の不安を軽減し、将来の安心感を高める。
○「内需主導型」経済構造への転換により需給ギャップを縮小し、未来に向けた産業を育成する。
○既得権温存を目的とする事業、旧来型公共事業などの非効率な事業を排し、生活・環境・未来のための政策を実現するために、予算の総組み替え(税金の使い方の抜本改革)に着手する。


2.基本シナリオ

(1)家計が自由に使えるお金(可処分所得)を増やす
(2)新しいライフスタイル、新しい価値の実現を支援する
(3)現在の不安を軽減し、将来の安心感を高める
(4)消費の拡大、新産業の育成、安定雇用の維持・拡大


3.具体的な政策

(1)家計が自由に使えるお金(可処分所得)を増やす(14.1兆円程度)
 家計に対する直接支払の拡充や減税、生活コストの低減によって、家計が自由に使えるお金を増やす。合わせて、地域が自由に使えるお金を増やして、地域事情に応じた生活改善策を支援する。

○子ども手当
 中学卒業までの子ども1人あたり月額2.6万円の「子ども手当」を支給。

○高校実質無償化
 国公立高校通学世帯に対して授業料相当額を助成し、実質無料化を図る。私立高校通学世帯についても、12〜24万円の助成を講じる。

○大学生に対する奨学金の大幅拡充
 所得800万円以下の世帯の子女に対し、国公私立大学それぞれの授業料に見合う無利子奨学金を交付する。所得400万円以下の世帯の子女については生活費相当額についても奨学金を交付する。また、低所得者への授業料負担軽減を実施する大学に対する交付金・助成金を増額する。

○年金課税の見直し
 H16年税制改正で講じられた「公的年金控除の縮小」「老年者控除の廃止」を取りやめ、H16年改正以前の状態に戻す。

○高速道路無料化
 首都高速、阪神高速を除く高速道路料金を、原則無料化する。これにより、生活コストを引き下げ、また地域活性化を促進する。

○暫定税率廃止・直轄事業地方負担金廃止
 2.5兆円の減税を実施すると共に、直轄事業に対する地方負担金制度を廃止し、地方の自主財源を増やすことによって、地域の実情に応じた生活改善策を支援する。

○中小企業の法人税率引き下げ等
 中小企業向けの法人税率を11%に引き下げる。

○中小企業オーナー課税の廃止
 1人オーナー会社にかかわる、いわゆる「オーナー課税制度」を廃止する。

○中小企業、住宅ローンを抱える個人に対する支援
 時限的な措置(原則2年)として、取引先の倒産等の影響を受けている中小企業、勤め先の倒産・リストラ等により住宅ローンの返済が困難となっている個人等の返済条件を緩和する。そのため、変更等に柔軟に応じた金融機関に対する財政上、金融上の支援を行う。

 上記項目のうち、可能なものについては年内に実施する。

(2)新しいライフスタイル、新しい価値の実現を支援する(1.6兆円程度)
 以下の財政政策に加え、再生可能エネルギー分野における固定価格買取制度の速やかな導入などを含めた大胆な政策を講じることで、国民のライフスタイルや価値観の変化に対応した新しい市場・産業の育成を推進する。

○太陽光パネル設置促進等
 住宅用太陽光パネルの設置に対する半額助成など再生可能エネルギー導入に対する経済的支援を実施する。

○次世代自動車購入支援
 一定基準以上の低燃費車、ハイブリッド等の環境対応車への買い替えについて、200万台程度を対象に最大30万円の促進策を実施する。

○省エネ等住宅リフォーム
(※詳細検討中)

 上記項目については、速やかに実施する。

(3)現在の不安を軽減し、将来の安心感を高める(4.5兆円程度)
 セーフティネットの強化による不安軽減・安心感醸成によって、1400兆円の個人金融資産を活性化させる。

○全ての労働者に雇用保険適用
 原則として全ての労働者に雇用保険を適用する共に、雇用保険給付に対する国庫負担割合を法律本則である1/4(現在13.75%)とする。

○中学生までの医療費無料化
(※詳細検討中)

○医師・看護師・コメディカル・クラーク等の不足解消(所要額0.5兆円)
 救急、周産期、外科等に従事する勤務医の待遇改善に向けた助成等の拡充、就業環境改善による潜在看護師の就労促進、コメディカルスタッフ(医師・看護師以外の医療従事者)・事務スタッフの人員増等による医療従事者の就業環境改善を通じて、信頼できる医療を確保する。

○ドクターヘリの導入促進等
 救急医療上顕著な成果をあげているドクターヘリの増強を図る。合わせて、高規格救急車、救助資機材搭載車両の配置を進め、救急医療体制のさらなる充実を図る。

○介護労働者待遇改善・人材確保
 介護報酬の7%相当額を税財源から給付することで介護労働者の賃金改善・介護人材の確保を図り、介護サービスの安定提供・質向上に繋げる。

○学校・病院等の耐震化加速等
 緊急に対応を要する小中学校(私立を含む)、新耐震基準を満たしていない病院等の耐震化を加速する。

○学校教育の情報化
小中学校のパソコン配備の加速(教師1人に1台、児童生徒3.6人に1台)、教科書等のデジタル化をはじめ教育の情報化を促進する。

○コミュニケーション教育の充実
 国際社会の中で、多様な価値観を持つ人々と協力、協働できる、創造性豊かな人材を輩出するためのコミュニケーション教育拠点を整備する。
○全ての小中学校にスクールカウンセラーを配置
 生活相談、進路相談を行うスクールカウンセラーを全小中学校に配置する(現在は3校に1校)。

○求職者支援制度
 雇用保険給付の切れた長期失業者、雇用保険が適用されない非正規労働者、非自発的廃業自営業者等を対象に職業訓練(農林水産業を含む次世代産業における人材育成を優先)を実施し、訓練受講中の生活の安定化を図るために、月額10万円の手当を給付する。また、失業に伴い医療保険料負担が過重となった者に対して負担軽減を図る。

○消費生活相談員の拡充
 地方消費生活相談員及び国民生活センターの待遇を改善し、また人材を確保する。

 上記項目については、速やかに実施する。

(4)消費の拡大、新産業の育成、安定雇用の維持・創出(1.0兆円程度)
 可処分所得増による家計の購買力向上や新たなライフスタイル支援により生まれる新しい市場の成長を支援すると共に、新市場に対応できる人材の育成を進めることで安定雇用の創出を図る。

○省エネ家電等の購入補助・地デジ対応機器の購入補助
(※詳細検討中)

○農林水産業における戸別所得補償制度等の創設
 農林水産業を未来に向けた新産業と位置づけ、その基盤として市場価格と生産コストの差額を基本とする交付金を交付する農業への戸別所得補償制度を創設する(林業・漁業・畜産業についても同様の制度を創設)。農山漁村の6次産業化を通じて、食料自給率の向上、農山漁村再生、雇用増大を実現する。

○グリーンイノベーション機構の創設
 全国的に展開される環境・エネルギー・農業関係の事業を支援する組織として「グリーンイノベーション機構(仮称)」を創設する。新規就農者の受入や職業訓練に取り組む農業生産法人に対して積極的に出資を行い、農業における雇用拡大を進める。

○環境・エネルギー技術の開発促進
 水素燃料電池、石炭ガス化発電、海水淡水化等浄造水技術など次世代の環境エネルギー技術の開発を促進するための投資を行う。

○次世代科学技術を支える人材の育成等
 ポストドクター等の就労支援、海外からの優秀な若手研究者の招聘等により人材の育成・確保を図る。革新的材料・ナノテク・最先端医療などの重点分野について世界最先端レベルでの研究体制を確保するための拠点を整備するとともに中長期的研究ファンドを創設する。

○求職者支援制度(再掲)
 雇用保険給付の切れた長期失業者、雇用保険が適用されない非正規労働者、非自発的廃業自営業者等を対象に職業訓練(農林水産業を含む次世代産業における人材育成を優先)を実施し、訓練受講中の生活の安定化を図るために、月額10万円の手当を給付する。また、失業に伴い医療保険料負担が過重となっている者に対して負担軽減を図る。

○職業訓練・職業人材育成教育
 高校中途退学者の「学び直し」を支援し、また働きながら大学、専門学校に通うことによって就業中の職業能力向上(資格取得等)や転職等を視野に入れた職業能力(農林水産業に係わる技能を含む)の習得に係わる費用の一部を助成する。

 上記項目については、速やかに実施する。


4.規模・財源

○2年間で約21兆円(真水)の財政出動。
○「天下り廃止等による公共調達のコスト削減」「独法・特殊法人の原則廃止」「国家公務員の総人件費削減」「直轄公共事業の見直し」「個別補助金の原則廃止、一括交付金化」等に財源を確保。
 これを担保するため、民主党は既にNC各部門において国の全ての事業の精査(事業仕分け)に着手済。
○H21年度の措置は、「経済緊急対応予備費」の活用、埋蔵金等により確保。

<参考>「埋蔵金」残高
  「財政投融資特別会計」 =6.5兆円
  「外国為替資金特別会計」=19.6兆円

○現下の経済状況に応じた緊急措置を講じると共に、これを一時的な対策にとどめることなく、国民生活の向上、社会保障制度の抜本改革、内需主導経済への転換を実現するための恒久的な政策へ切れ目なく移行し、その財源は予算の総組み替え(税金の使い方の抜本改革)の本格実施により確保する。


以 上

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