民主党は9日午後、参議院に「歯の健康の保持の推進に関する法律案」「身体障害者福祉法の一部を改正する法律案」を国民新党と共同で提出した。それぞれの法案発議者の福山哲郎参議院政審会長、島田智哉子(ネクスト子ども・男女共同参画担当副大臣)、梅村聡、大久保潔重各参議院議員が提出し、会見を行った。
「歯の健康の保持の推進に関する法律案」は、すべての国民が歯の健康を保持することによって健康と質の高い生活を保つことができるよう、「歯の健康を保持するためには日常生活において予防・早期発見・早期治療が重要であるとの認識のもと、国民の自主的努力を促進するとともに、関連施設との連携に配慮して講じなければならない」との基本理念のもと、国、地方公共団体、医療保険者等の責務を明らかにして施策の基本事項を定める基本法となっている。
また、「身体障害者福祉法の一部を改正する法律案」は、現行法の第15条では、都道府県知事に身体障害者手帳の交付を申請する際、都道府県知事が定める医師の診断書を添えて申請することとされている。この点について、今回提出した改正案では、「医師」の下に「医師又は歯科医師」と書き加えることで、医師だけでなく、歯科医師の診断書の添付をできるようにするというもの。
会見で島田議員は、「歯の健康の保持の推進に関する法律案」は2度目の提出(下記関連記事参照)になると説明したうえで、「国民のみなさんの歯の健康の推進に寄与するために、ぜひとも必要な基本法である」と述べ、引き続き成立を目指して取り組んで行くと決意を表明した。また、「身体障害者福祉法の一部を改正する法律案」は4度目の提出(下記関連記事参照)となるとしたうえで、「障害者手帳交付の利便性向上のため、再度提出させていただいた」と語った。
続いて大久保議員は、「歯の健康の保持が高齢者をはじめとする国民の健康と質の高い生活を確保するために重要であるということから基本法を定めた。これは社会の悲願でもある」と述べ、国民の健康保持に大きく貢献できるとの認識を示し、成立に向けて力をつくしていく考えを改めて表明した。
「医療・介護改革作業チームとして提出できたことは本当によかった」と述べた梅村議員は、歯の健康維持は全身の健康保持にも多いな影響を及ぼすことになると分析し、人の体全体をまるごと健康価値を高めていくことに繋がると指摘。このテーマにしっかりと取り組んで行く考えを示した。
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